思い出しかける記憶
俺は午前の授業はいつものようにほとんど寝てしまおうと考え、机に突っ伏すと結羽菜から声がかかる。
「あなたまた寝て大丈夫なの………」
そう呆れた顔をする。
「放課後に大丈夫かどうかわかるよ」
そういって俺は夢の世界に入った。その間も結羽菜は真面目に授業を受けているのだろう。
「優生、飯食おうぜ!」
昼休みに政宗が元気に声をかけてくる。政宗とは中学からの同級生で、中学時代は同じサッカー部で俺がキャプテンで、政宗が部長を務めていた。
イケメンで高身長で運動も勉強もでき、優しい。すなわち女子からの人気が高い。事実高校に入ってから1か月でもう2回告白されている。しかし本人は目立つのが嫌いで、女子が苦手なため困っている。俺がキャプテンをやっていたのもそれらが理由だ。
「いいよ」
いつものように飯を食いながら、他愛のない話をするのだろうと思っていたが今日は違った。
「昨日はなにがあったん?」
「なにが?」
「いや、昨日妙に暗い顔してたじゃん」
「ああ、そのことね。告白されただけ」
あえて些細な事、取るに足らない事のように言う。
「だけって……誰に!?」
「お前からしたらそんな珍しいことじゃないだろ」
「でも優生は中学の頃………」
「あれはもういいよ。もう恋愛はしない」
「じゃあ断ったのか?」
「断ったけど、、」
「けど?」
「恋愛を好きにされることになった…」
「は?、、どういうこと?」
「俺が知りたいよ」
「はぁ……よくわからんな。それで結局誰なん?」
「篠原結羽菜」
「篠原結羽菜!!!??」
「馬鹿!声でけえよ」
「声もでかくなるだろ。あの篠原さんだぞ。頭もよく、運動もでき、顔もいい。話しかけることすらおこがましい完璧美少女だぞ。」
「ただの同級生だろ」
「そんなことよりさ……………」
俺は忌み嫌う記憶を避けるため、弱い自分から逃げるため、話を変えた。
午後の授業は午前勉強してたせいか(優生の記憶内では)寝てしまった。
優生が図書館に向かう途中、侑芽に話しかけられた。
「昨日どうしたの?ちゃんと行ったの?」
「行ってきたよ」
「どうだった?」
「篠原に告白されて、断ったけど恋愛好きにさせるって言われた」
昼休みの会話を思い出し、先読みで答える。
「は?どういうこと??」
「ちょっとこの後予定あるから」
また嫌な記憶を思い出しかけたので会話を切り上げた。図書館に辿り着き席に座ると、結羽菜が来て隣に座ると一言。
「それじゃあ勉強できるか見せてよ」
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