少し違う?
「おはよう。」
そんな今まで幾度どなく発してきた言葉。やはり変わらない。そう思いながら、いつも通りバックをおろし席に着く。
「おはよう」
隣の席の人が挨拶してくる。
「おはよう」
いつものように返す。昨日のことがなかったように。
「おはよう。」
そんな今まで幾度どなく発してきた言葉も違って感じる。そう思いながら、いつもよりぎこちなくバックをおろし席に着く。
「おはよう」
隣の席の人に挨拶する。
「おはよう」
いつものように返ってくる。昨日より愛おしく、少し不思議に聞こえる。
「今日からテスト期間です」
先生が淡々と言う。
普通の学生は嫌な行事だろう。俺にとってはどうでもいい行事だ。そう思っていると美少女から声がかかる。
「勉強教えてあげようか?」
いつもと違う。
「大丈夫、勉強できるから」
「授業中寝てばっかで、ノートの一つも取らない、全部の教科書を学校に置いているのに?」
少し馬鹿にしたように結羽菜は言う。
「勉強してるの見たことないくせに」
「じゃあ見せてよ。放課後図書館来て」
やってしまった。ここまで言ってしまったら、誘いを断れない。少し後悔しながら答える。
「わかった」
結羽菜は少し口角が上がりうれしそうに、
「ありがと、待ってるね」
(一緒に放課後過ごせる。好きにさせなきゃ!)
そう静かに覚悟した。
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