転機
「なぜ俺が?」 「誰が?」 「行くのか?」
そんなことをずっと考えているうちに昼休みになってしまった。
「優生、どうした?そんな暗い顔して。大丈夫か」
「なんでもないよ」
俺の体調を気にかけてくれた友達の灰崎政宗は疑いの目をこちらに向ける。
「何かあったら何でも相談しろよ」
「実は、、、いや、やっぱ何でもない」
そう言って教室を出た。
午後の授業は午前考え事をしていたせいか、いつのまにか寝てしまっていた。
あっという間に放課後になってしまった。
「裏門に行こう」
そう声に出し覚悟を決めた。一歩、また一歩と裏門に近づく。そのたび足が石のように重くなっていく。振り返って帰ってしまえば、行かなければ楽になる、そんな考えが頭をよぎると同時に、「……また逃げるの?」幼馴染からの言葉を思い出す。
(俺自身が変わらなきゃ)
そう決意すると足が少し軽くなった気がした。
裏門につくと女性が立っていた。腰上まで伸びた綺麗な黒髪、少し長身ですらっとしたスタイル抜群の体、整った顔立ち。大和撫子という言葉が似合う。非の打ち所がない美人、俺の隣の席の篠原結羽菜だ。
「平くん」「好きです、付き合ってください」
立ち眩みがする、吐き気がする、力が入らない。
(早く答えてこの場から逃げたい)
彼女に告白されて断る人はいないだろう。しかし、自分の答えは決まっている。回らない頭で言葉を絞り出す。
「…………ごめん、……付き合えない……」
「なんで、、彼女いるの?…」
「…いないけど…」
「じゃあなんで!?」
少し語気を荒げる。
「恋愛が嫌いなんだ、」
言ってしまった。
「友達のままでいたい」「他に好きな人がいる」。穏便にこの場を去るための嘘なんていくらでもあった
のに。
「どういうこと」
「………………それは………」
言うのにためらっていると結羽菜はしびれを切らした。
「言いたくないのならいいわ。」
その言葉を聞いて去ろうとして振り返る。
(これでいいんだ。俺なんかが………)
そんな自己嫌悪に浸ろうとしたとき、後ろから力強い声が聞こえた。
「私があなたを恋愛好きにさせるわ!」
「はぁ?!」
「そうしたら私と付き合ってね」
俺が唖然としていると帰ってしまった………………。
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