理由
「ふあ~ぁ………」
一人の少年のいつもより大きな背中を見送った後に、大きなあくびをする。眠い。
大学に行く準備をして、玄関を出る。徹夜した割には体は軽く、気分もいい。少し駆け足で駅に向かい改札を通り、電車に乗る。
(後輩が頼ってきてくれたの初めてだな)
少しうれしいような感情が湧いてくる。大学前の駅に着くと、いつもより空は晴れ渡っていた。
(がんばれよ、後輩、、、、、いや、優生)
そう心の中で声にして歩き出す。 数時間後には教授に頭を下げ続ける未来を知らずに。
(夜通しやったレポートは自宅の机上に置いたまま)
「はぁ…はぁ…」
俺は少し息を切らしながら教室に入る。いつもより早く来たため教室には誰もいない。
(会うために来たとはいえ、どこから伝えればいいのか、)
「珍しい、今日は早いのね。優生|」
俺が考えているといつの間にか来ていた。
……ん…………?
「今なんて言った?」
「珍しく早いのねって」
「違う、そのあと」
「ゆ……優生」
「え……?」
「何よ。悪い?」
恥ずかしいのを隠すように聞いてくる。
「別に悪くないけど」
「優生こそなんで今日は早いの?」
「ちょっと話したいことがあって」
「結羽菜に言わなきゃいけないことがあって」
「なによ急に」
「恋愛がについてなんだけど」
「話す気になってくれたのね」
「なんか聞きたいことある?」
特に話す順番を決めていなかったため聞いてみる。
「そうね……、なんで恋愛が嫌いなの?…」
「中学の頃にいろいろあって」
「詳しく話せる?」
いつもより優しく穏やかな声で話してくれる。
「……中学の最初は別に恋愛は好きだったし彼女もいた。」
「そこからなんで…?」
「才能と家庭環境のせいだよ。勉強では努力もしないで、トップを取りスポーツは未経験でも、経験者に勝ってしまう。そのせいで多くの人に恨みを買っちゃって。」
「家庭環境は?」
「今は違うけど母子家庭で妹の世話とか家事をしなきゃで、忙しくて彼女とあまりデートとかできなくて」
「全員が優生を恨んでいたわけじゃないでしょ?」
「………そうだけど………。」
(そうだ、全員が恨んでいたわけではない。なのに、あまりしゃべらない人にも、一度も会話したことない人にも悪口を言われた。だからだ。だから怖い。関係ない人なのに周りがやっているから、みんながやっているから。それだけの理由で人を傷つける。)
呼吸が荒くなる。頭が働かない。
「大丈夫?無理しないで。」
呼吸を落ち着かせて、話そうとする。
「ふぅ……。それで彼女が……。
バン!
勢いよく教室のドアが開く。
会話が止まった。
新生活に慣れなかったり、自転車で事故って手を怪我したりと、いろいろあり投稿頻度が落ちてしまい申し訳ありません。これからは徐々に投稿頻度を上げていきたいと思います。
最後までこんな駄文を読んでいただきありがとうございます。
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