偶然の遭遇
「…………ちゃん…お兄ちゃん!起きて!朝だよ!」
「わかった、わかったから俺の上からどいてくれ」
俺は腹の上に乗る妹の重さを感じ、成長したなと思う。
「今日は買い物行こ!」
「わかったからどいてくれ」
「やった!お兄ちゃんと買い物だ!」
嬉しそうに飛び跳ねる妹を見ると同時に、腹への衝撃も感じていた。
「お兄ちゃん!あれも見に行こ」
「もうこれ以上持てないって」
「見るだけ!」
「さっきも聞いたけど、荷物増えてなかった?」
「今度はほんと!」
「はぁ……」
俺は近くのベンチに座る。久しぶりだ。空と出かけるのも、人と学校以外で会話するのも。
「平くん?」
「おぉ篠原」
「なんでそんな荷物あるの?」
「妹が買い物してて」
「妹いたのね」
「お兄ちゃん、……この人は?」
「どうk」
「彼女よ」
「お兄ちゃん彼女いたの!?」
「違う!」
「もうキスもしたじゃない」
「え!お兄ちゃんほんと!?」
「篠原、ややこしくなるからちょっと黙っとけ」
その後俺は妹に経緯を話した。
「そんなことがあったんだ。なんで教えてくれなかったの?」
空は頬を膨らませ尋ねる。
「いろいろあったし、空に心配かけたくなかったから」
「もう………。篠原さん、こんな兄だけどよろしくお願いします」
「お前は何をお願いしてんだ」
「かわいい妹さんね。こんな子にお願いされたら断れないな」
「断れよ」
「じゃあね。私お姉ちゃん待たせてるから」
「わかった。また明日」
「私たちも帰ろっか」
「そうだな」
夕日に照らされながら、二人で帰った。
「ただいまー!」
「ただいま」
「着いたばかりだけど家に帰らないと。明日学校だし」
「駅まで送ってこうか?」
「大丈夫」
「そうか。気をつけてな」
「またね。お兄ちゃん」
空は俺に抱きつく。
「お兄ちゃんが元気そうでよかった」
「ありがとな。心配してくれて」
「じゃあね」
「バイバイ」
家を出て、玄関がしまった。またいつも通りだ。そう思っていると玄関が開く。
「彼女さん大切にね」
そう言って空は去っていった。
「彼女じゃねえ!」
ちなみに買った荷物はすべて置いていったため、一か月ほどぬいぐるみやコスメなど男子高校生が住んでいる部屋とは思えない環境で暮らしていた。
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