第2話 二日目
小説というよりは音声作品の台本をイメージして書きました。
小説だと思って読むと文がぐちゃぐちゃなので台本だと思って読んでください。
気分が乗ったら続きを書きます。
……!
いらっしゃいませ。
来てくれたんだね。ありがとう。
今日は、なんの本を買いにきたの?
暇だったから寄っただけ?そうなんだ。ふふ、本屋さんで適当に本を見て回るの楽しいよね。自分好みの小説を見つけたら、なんだか嬉しくなっちゃうし。
うん、今はお客さんも少ないし、ゆっくり見れると思うよ。
あ、わかってると思うけど本屋さんに入ったからって、絶対何か買わないといけないわけじゃないんだからね。
知り合いが店番をしてるのに、何も買わないで出るのは気まずい、とか思わないで。
お店の店員としては、あんまり良くないかもだけど。
君が来てくれるだけで、それだけで私は十分だから。
〜〜〜
あ、お会計?はーい。
……私でも知らない本。君ってやっぱり色々な本を読むんだね。
この作家さん、好きなの?
そうなんだ。君も初めて読むんだ。
この本、在庫にまだあったかな……君が初めて読むなら、私もちょっと読んでみたくなっちゃった。
2人で全く知らない同じ小説を読んで感想を言い合うなんて、なんだか楽しそうじゃない?
私は読むのちょっと遅いから、多分君のほうが早く読み終わっちゃうけど。
それでも次に君がうちに来るまでには読み終わってると思うよ。
どうかな。なんだか変なお誘いだけど、やってみない?
ふふ、ありがとう。じゃあ私もこの本、読んでおくね。
前来てくれた時に買ってた本、結構私の趣味と合ってたから。君が選んだこの本も私に合うと思うんだ。
あ、そういえば、この間買ってたあの新刊ってもう読んだ?
うんうん、面白かったよね。なんだろう、話の展開的にはそんなに進んでないんだけど、読んでる側としてはキャラクターの気持ちがわかってるから面白いっていうか……
なんだか不思議な小説だよね。あのシリーズ。結構何巻も出てるのに、話が進んでるようで進んでない。
まあ、それでも面白いんだけどね。
一気に話が展開するミステリー小説とかも好きだけど、長く読み続けるならこういう方が落ち着いて読めるし。
あ、君も?やっぱりそう思う?
うん。うんうん。私も全く同じだよ。やっぱり、君と私は小説の好みがかなり似てるみたいだね。
私、そもそも友達もほとんどいないし、好きな小説の感想を言い合うなんて初めて。ますますこの小説を読むのが楽しみになっちゃった。
……あ、他の人がお会計に来ちゃった。ごめんね。あんまりお客さん入ってないけど、やっぱり長いことお話ししてたら他の人が来ちゃうね。
今日はもう帰るの?……うん。わかった。
次会う時までに、私もあの本読んでおくね。
お買い上げ、ありがとうございました。
ばいばい、またね。