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本屋の娘と本の虫  作者: 秋空
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第1話 一日目

小説というよりは音声作品の台本をイメージして書きました。

小説だと思って読むと文がぐちゃぐちゃなので台本だと思って読んでください。

気分が乗ったら続きを書きます。

いらっしゃいま……せ……


あ……君は……


ひゃっ!私の名前、覚えててくれたんだ……


何をしてるのか、って?私は家の手伝いで店番をしてるんだけど、君は?本を買いに来たの?


あっ、本屋なんだから本を買いに来たのは当たり前だよね、ごめんね、変なこと聞いちゃって……


私のことは気にせずに買い物していってよ。今はお客さんも君以外いないみたいだし。


〜〜〜


あ、買う本決まったの?じゃあお会計するね……


わ、凄い。君っていろんな種類の本を読むんだね。


……この小説のシリーズ、好きなの?


そっ、そうなんだ。実は私も好きなシリーズで、この今日発売の新刊も夜読むつもりなんだ。


うん。このシリーズの作品は全部持ってる……今日これを買いに来たってことは、君も?


えへへ……なんだか嬉しいな。このシリーズ、あんまり有名ってわけじゃないから。


君は今までの巻だとどれが一番好き?


わ、私はね、一番最初の巻が特にお気に入りで、何度も読み返してるんだ。主人公がまだ自分の気持ちに気づいてないけど、実はヒロインのことをもう気にかけてるって描写がすごく好きなの。気持ちに気づいた後の話をもう読んでるからなのかな、なんだかいじらしくて。


……って、ごめんね。私ばっかり話しちゃって。つまらないよね、私なんかの話なんて……


え?つまらなくない?面白い?


ふふ、やっぱり優しいね、君は。


……君も私もよく喋る方じゃないし、学校ではほとんど話さないからなんだか新鮮。君もあの本が好きだなんて思ってもなかった。


ここで会うのは今日が初めてだけど、いつも来てくれてたの?それとも今日がたまたまなのかな。


そうなんだ。たまたまだったんだ。だったら今日店番しててラッキーだったね。


私はね、二日か三日に一回くらいこうやって店番をしてるの。やることもなくて退屈だし、今まではあんまりやりたくはなかったんだけど……


君がまた来てくれるなら、もうちょっとお手伝い頑張ろうかな……なんて……


ど、どうかな。またうちの店、来てくれる?せっかく同じ本が好きなんだし、君さえ良ければなんだけど、お喋りとかしたいな。


学校で小説の話するのはちょっと恥ずかしいけど、うちの店ならお客さんも少ないし同じ学校の人も滅多にこないから大丈夫……だと思うんだけど。


……本当に?本当にまた来てくれるの?


やった、今まで小説の話ができる人なんていなかったから嬉しいな。


あ、でも自分で誘っておいてなんだけど、無理してない?うちに来るのが初めてってことは、ほかに行きつけの本屋さんがあったんじゃないの?


特にこだわりはないから大丈夫?ふふ、そうなんだ。安心した。じゃあ今度から、たまにでいいからうちに来てお喋りしようね。待ってるから。


あ、待ってるって言っても私の家はここだから、いつ来ても大丈夫だよ。気が向いた時でいいから。


そろそろ帰る?うん、そうだよね。今日はたまたま本を買いに来ただけだもんね。ごめんね、急に引き止めちゃって。


じゃあね。ばいばい。また来てね。

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