表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/24

美紗ちゃん

アパートの周りを見渡すと、駐車場やスーパーマーケット、コンビニが姿を見せた。

これなら、買物にも困らなさそうだ。

私は、アパートをぐるっと歩いて回る。

前に住んでいた華やかな都心とは違うけれど、この街はそれなりに居心地が良かった。

「え〜っと、ここかな・・・?」

私は、表札をみて呟いた。

『山西』と書かれている。

 ピーンポーン

「はぁ〜い.今出ま〜す」と、奥から女性の弾んだ声が聞こえた。

扉から、顔をのぞかせたのは、茶髪のギャルの女性だった。多分二十歳くらいだろう。

「あれ〜?リッ君じゃないのかぁ。ざんね〜ん」

女性は、お母さんに似た甘い声で、ほおをプウッと膨らませた。

「で、なぁに?」

「あの、16号室に引っ越して来た緑川叶です。これからお世話になると思いますけどよろしくお願いしますっ」

「叶ちゃんは一人で住むの〜?」

「いえ、母と二人です」

「へぇ。ここよく泥棒来るから気をつけなよぉ??美紗もさぁ、女の子じゃん?だからぁ泥棒がよく入って来て大変だったのよ〜。まぁ、うちに入っても何も無いって分かってくれてぇ、もう来なくなったんだけどぉ」

私が名前を訊くと、別にどうでもいい事さえ教えてくれた。

女性の名前が、山西美紗都だということ。

二十一歳で、高校を中退して、今は飲み屋で働いている事。

趣味は、ネイルアートと買物だということ。

得意な事は、小さい頃やってたダンスだということ。

今悩んでいる事は、だんだん太ってきてお気に入りのジーパンがはけないという事。

彼氏がいて、その名前が井山莉希ということ。

その人が、とてもかっこいいという事。

そして、五年つきあっていてラブラブで、結婚を考えているということ。


そして私は、その女性を美紗ちゃんと呼ぶ事になった。

何故かは忘れたけど、まぁとにかく成り行きでということにしておこうか。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ