春菊の災難part2
帰って来た・・・意外と遠かった・・・私の家は1LDKぐらい。
人数に対して少し狭い。まあでもほかに部屋はひとつずつあるし・・・
そんなことかんがえてながらドアをあけると5女の練がいた。練は末っ子。小学六年生だ。「春姉が、帰って来た!」
そう言ってがばっと抱きつく練。
ごめんね。心配かけたでしょ。そしたら部屋から次女の夢が現れた。夢は20歳。
「うわっうるさいのがかえってきたよ。」
うえって舌をだしながらそんなことを言う夢姉さんに、ちゅうだんずきをかます。
そして身悶えする夢姉さん。
「あー!かえってきた!お帰りー春姉ちゃん♪」キッチンから出てきたのは4女のあかり。高1。ってあかり、血のついた包丁にフライパン持ってたら怖いって。
血のついた包丁を持ちながら抱きつこうとするあかりを必死に止める私と練。
そんなことをしていると、エプロン姿の長女、美香がきた。25歳で、なにを働いているか、いつもどこにいるのか不明な謎の女。
「やーーーと帰って来た!もー疲れたんだからー」
私がいないと点でだめなこの姉妹。
そしたらいつの間にかしっかり者になってしまった。ほんとうに悲しい。
・・・あれ?
「美香姉さん?料理って作れたっけ?」
私は美香姉さんが料理をしたところを見たことがない。まえに夢姉さんが見たって言ってたけど絶望的だってきいていた。
エプロン姿ってことは作ったということだ。「あー、生卵なら作れるから安心しろ!」
生卵って料理の部類に入るのだろうか……あと、この家に入って、安心したことなんていっさいない。
そんなことをしながらほぼあかりが作った肉料理を食っていた。
あらかじめあかり教えててよかった・・・あれ?血のついた包丁持ってたのに、
なんで肉料理?魚かと思ってたけど、肉に血なんてつくっけ?
「ねえ、あかりこれなんの肉?」
あかりの食器を運んでいた手が止まる。いや、なんの肉!?怖いんですけど!
「私の特性特盛だよー」そう言いながら美香姉さんが紫色のうにょうにょした食べ物(?)を置く。
「これ・・・」
私が口元をおさえながら言う。
「ハンバーグだよー」
「「「「いや!どうしたらそうなるんだよ!」」」」
珍しく四人同時に突っ込みがはいる。練はともかくして夢姉さんが突っ込みに入るとは珍しい。
ポイズンクッキングと名付けた(夢が)料理は、おいしく夢姉さんがいただいた。
(そのあとトイレに30分も引きこもった)
私が部屋に入ってくつろいでいると、
「おやー?恋する乙女のようですなー」
美香姉さんがニヤニヤしながらいう。
「春姉が乙女に!?ありえない!」
「だれだ!?春姉ちゃんをこんな風に乙女にしたのは!」
「春菊って恋するのねー」
練、あかり、夢姉さんの順で言う
「あのさ、私女なんだけど・・・」「「「「え!?そーなの!?」」」」
ひど!男かと思ってたの!?後で覚えとけよ・・・・
「なによ、なによ、教えなさいよー」
美香姉さんがつんつん肘でつきながら言うので、軽くアッパーカット。
「べ、別に恋なんてしてないし・・・・」「「「「し、春菊が!ツンデレになった!」」」」
もう!さっきからはもりすぎ!!ほ、本当に恋なんてしてないんだから!!!
「じゃ、じゃあ気になる人は?」
夢姉さんが言ってから、真っ先に浮かんだのは・・・
「る、瑠樹さんかな・・・」
そう言うと、みんなぎょっとして、私を見る。わるかったわね、乙女で、
「認めた、で?るきさんってだーれ?」
きょとんとした感じで練が聞く。
「えっと、相田店っていう店の店長・・・」
そう言ったら、今度は美香姉さんが驚いた。「え!?あそこもう開店したの?もーそれならそうと、瑠樹君も言えばいいのに・・・・」え?どういう事?
「あれ?言ってないんだ。あの店作ったの私だよ?」
え!?美香姉さんが!?た、確かに瑠樹さんって18歳だから店長やってたら捕まっちゃうし、瑠樹さんってまさかバイト店長ってこと?「そゆこと~♪」
美香姉さんが本物の店長・・・え~
「え~ってどういう意味!?」
美香姉さんは25歳だからギリギリオーケーなのか。開店してるって知らないからいったことないんだ。
「よく分からないけど、大変なんだねー春姉ちゃん」
あかり。分からないのに同情しないでくれ・・・
「まあ、頑張りなさいよ~フワーねみっお休み~」
お休み~って、夢姉さん、まだ9時なんだけど「良い子はねる時間!」お前は幼稚園児か!そんなことしてる間に、一人になった。はー疲れた。そうしてると、まぶたが重くなった。
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