ベータテスト始まりましたね
真っ白な部屋から転移し体感で3秒程だろうか視界が切り替わると噴水のある広場に立っていた。
町の造りはいわゆる中世ヨーロッパ調という奴だろうか外国に観光なんて行ったことのない俺には詳しい事は分からんが風情があっていい町並みだと思う。周りに自分と同じようにキョロキョロしてるやつらが多数いるのはプレイヤーなのだろう。
「まずどうするか…」
ベータテスト期間は10日間これはリアルタイムでの10日間だ。
このVRMMOの世界の時間の流れは現実と違う。思考加速の技術がどうとかで現実の倍の時間遊べるようになっているらしい。つまり現実の24時間がゲームの中では48時間になるらしいWikiやまとめを読んだが正直なるほどわからん状態だった。日本の技術の進歩はすごいんだなーと遠い目をしたのは記憶に新しい。
まぁつまりゲーム時間で20日分あるわけだ。
まずは町の中でも探検しようと思い歩き出そうとすると視界の隅にnewクエスト!と出ているのに気づく、右手を振ってインターフェイスを呼び受注中クエストを開くと二つのクエストが受注されていた。
「えっとなになに?」
newクエスト:ギルドに登録しよう
newクエスト:初心者セットを開けてみよう
「ギルド登録と初心者セットを開けてみようか… よくあるチュートリアルみたいなもんか」
インターフェイスの受注クエスト一覧を一度閉じ、アイテム欄を開く。確かに初心者セットというのが入っているので開いてみる。
・3000G
・矢×30(武器:弓を選択した方のみプレゼント)
・初心者用HPポーション×10
・初心者用MPポーション×10
以上のアイテムを入手しました。とインターフェイスのログ欄に記載され、アイテム欄に矢とポーションが増え、更にログ欄に『クリアされたクエストがあります。』と記載が増える。
受注クエスト一覧から初心者セットを開けてみようを開くとログ欄に記載が増える。
2000Gを入手しました
最初の所持金は5000Gになったみたいだ。
物価が分からないためどれぐらいの物か分からないがまぁ小遣いみたいなものだろう。
「次はギルドか…どこにあるんだ? まぁ誰かに聞けばわかるか」
そう思いNPCだと思われる果物屋のおっさんが広場から見えていたので声をかけに行く。
「おっさん、それなんだい?」
とりあえず会話を始める為に果物について聞く。
「これかい?見ての通りのリンゴだよ」
そう言ってリンゴを放ってくる。
「エルフの兄ちゃんそんなことも知らないのかい?」
おっさんは笑いながら聞いてくる。
「いや話のタネがほしくてね、ギルドを探してるんだけど何所にあるか教えてくれないか?」
「あぁギルドを探してるのか冒険者ギルドと生産者ギルドがあるがどっちを探してるんだ?」
どうやらギルドは複数あるらしいギルドならどっちでもいいのか?
「多分冒険者の方だと思うんだがどっちにも登録できるのか?」
「登録自体は登録料を払えば登録できるな因みに俺は生産者ギルドに所属してるな」
「そっか一応両方どこにあるか教えてもらってもいいか?」
「おぉいいぞ冒険者ギルドはあっちの道沿いに行けばある生産者ギルドはこっちの道沿いに行けばわかるぞ」
「わかったあんがとなおっさん」
「いいってことよ、次は客として来てくれればそれでいいさ」
「おう、リンゴも美味いしまた寄らせてもらうわ」
そう言ってさっき放られたリンゴをかじって返事を返す。
そう言って冒険者ギルドの方へ歩いて行く。