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魔法探偵 魔色マウカ&魔音カゲラ  作者: 幻創奏創造団
1/3

File1 夢都市大通りひったくり事件

今回の謎の難易度 ★★☆☆☆

怪物の難易度 ★☆☆☆☆

初回ということで、難易度も易しめですね

「……なるほどー。そういうことか」

「この事件、なにか分かったのかい?」

「うん!事件の犯人が分かったの」

 この世に魔法少女も魔法少年も存在しない。それはもはや"常識"と化しているが、それは違った。


「……指紋と足跡の痕跡から、犯人が分かりました。犯人はあなたです」

「……!!」

人知れず魔法を使い、事件の犯人を暴く者がいた。それと同時、


「クソっ!指紋消したのに!なんでバレた!」

「あ!何処へ行く!?」

逆上した犯人に遭遇することも、セットだった。

「ぐぅおお!?離せ〜〜〜っ!!!!」

恐ろしいくらいに、謎を解き明かす魔法少女。

 だが、真の目的は、人間の起こした魔法を解くことではない。謎を明かす本当の理由は………

(……犯人は捕まったけど、今回も、ルシカの情報や痕跡はなかった)

謎の悪魔を倒すため………だった。




――数日後

「……ねぇ、魔色(まいろ)ちゃん、また事件解決したんだって?」

魔色(まいろ)マウカに、友達の神名イロハが話しかけて来た。

「え?うん」

「天才高校生探偵だね!」

イロハは親友として、マウカを見ていた。

「あははは……。ありがとう」

魔法を使用して謎を解いた………その真実は言えなかった。



 マウカの家は、ホテルだった。夢都(ゆめみやこ)市という都会。されど、通っている高校は田舎にあった。

「ただいま」

「あ、マウカ!お帰り」

帰れば、いつも母がいた。

「………依頼は?」

「依頼?ああ、今日も来てるわよ。たしか、引ったくりに遭ったらしいよ」

「はぁあ……。どこに住んでる人?」

「……市内よ。市内の大通りで、ひったくられたとか」

「了解。すぐ解決するよ」

そう言ってマウカは、ホテルの一室を出た。



 マウカは部活に所属していない。探偵業があるからだ。魔法を使えることは、両親くらいしか知らない。

「……まず、依頼者に電話、そして会うよ」

そんなマウカには、探偵としてのポリシーがあった。



【一,必ず依頼者と会う】

「……盗まれたのは、お財布ですか?」

 大通り近く、事件現場からほど近いカフェで、母親を連れて、依頼者の明山(あきやま)唯光(ただみつ)から話しを聞く。

「……はい。たしか、三万円くらい入っていました」

「まず、お財布ですが、どうしてカバンは盗まれず、財布だけが盗まれたんですか?」

「……実は私。過去に、カバンに入れた財布を、一度、どこかに落としてしまって……」

「はぁ」

「それ以降は、財布は内ポケットのポーチに入れてあります。胸の感触ですぐに気付くので」

「なるほど。ではその手は、取っ組み合いになった傷ですね?」

そう言って、依頼人の傷ついた手の甲を、マウカは指さした。

「はい……」

彼は頼りなさそうに返事した。


明山(あきやま)唯光(ただみつ)

市内の会社に務める彼は、昼食休み中に、財布を取り出したところ、何者かに財布を引ったくられたらしい。警察も調べてはいるが、何も成果は出ていないようだ。


「なるほど」

マウカは鉛筆で、手帳に依頼者の話しをメモする。

「まず、友達といえる方はいますか?」

「まぁ、高校からの友達の西丸くんだけです……」

「関係柄は?」

「……休日に遊ぶ仲です」

このまま、一通り話しを聞く。

「なるほど。西丸さんのお仕事は?」

「ええっと……フリーターです。俺も定職に就くように、誘っているんですがね」

すると母が小さく笑う。

「へぇ。仲良いんですね」

その言葉に、明山は微笑した。


 しかし、マウカはそのまま、次なる問いへと問いかける。

「犯人の顔は見たの?」

「ヘルメット……フルフェイスを被っていて、よく分からなかった」

「なるほど。でも、都会でそれは目立ちますよね?たぶん、顔を隠さなきゃいけない理由があったんだと思うよ」

そう言って、彼女は答えを導き出した。

「魔法の如き一筋の事実が、この謎を照らしました」

「えっ!?」


「……おそらく、あなたの財布をひったくった犯人。それは、あなたの交友者の西丸さんです」

「えっ!?」

「……そ、そうなの?」

母も驚きを隠せない。



【二,謎解きの経緯を話す】

「確認ですが、あなたの親睦者は西丸さんで、大通りの信号前で、突然フルフェイスの人物と、取っ組み合いになった直後、財布をひったくられたんですよね?」

「……はい」

明山が答えると、マウカは根拠を話し出す。


「まず、フルフェイスを被ったのは、顔を見られたくなかったから。恐らく、防犯カメラや目撃証言から隠す必要があったからでしょう」

「たしかに……」

「……でも、それなら頭にフードを被せれば解決なんですよね」

「たしかに…!」

(お母さん、さっきから『たしかに』しか言ってない)


「……フルフェイスまで被るのは、被害者本人である貴方にも、顔を見られたくなかったから」

「……普通のひったくり犯にしては、むしろ目立つから、リスクがあるものね」

そこでようやく、母がそう言った。

「だからこそ、犯人は明山さんの知る人、って推測はできます」


すると明山が目を丸めた。

「だ、だが、西丸くんが……、彼に限って……」

明山の慟哭に近い声にも、マウカは全く表情を崩さない。

「……ううん。状況的証拠も存在するよ」

マウカは、先ほどの手帳を見せる。


『高校からの友達の西丸くんだけ』


「……明山さん、こう言いましたよね?」

「え…まぁ、うん」

「それと、こうも言ってましたよ?」


『財布は内ポケットのポーチに入れてあります』


「……それが、一体?」

「普通、財布を胸の内ポケットに隠す人は、そうそういません。普通のひったくり犯なら、間違いなくカバンを奪うはず」

そう言ったところで、母が声を小さく上げる。

「そっか!胸の内ポケットに財布を入れているのを知っているのは、彼だけってことか!」

「お母さん、よく刑事できたね?」

「うるしぇ」


明山の顔色がまざまざと青くなる。

「……た、確かにそうだ」

「それに、あなたが昼休憩と知っているのも、西丸さんだけ。だから犯人は、唯一あなたの事をよく知る友達、西丸さんってことだよ」 

「……た、確かに、それなら納得だ」

これで、犯人は分かった。



【三,絶対に犯人を捕まえる】

「………あとは、西丸さんを捕まえるだけ」

マウカがそう言うと、明山が挙手をする。

「あの……、それに関しては……?」

すると、マウカがパチンと指を鳴らす。

「……それなら、簡単だよ。今度は偽の財布と、偽のボーナスが入ったって言って、彼に盗ませる。そこを捕まえれば、現行犯で逮捕できるよ」

「なるほど!」

「それは、名探偵魔色マウカにお任せを!」

   



 1週間後。事件は起きた。

「……ぐぅぅ!返せ!」

「……ぐぅるせぇ!!」

再び、謎のフルフェイスが、明山の高そうな財布を盗んだのだ。

「どけっ!」

「きゃあ!」

フルフェイスが、路地裏へと逃げていく。


「……逃さないよ」

だが、マウカが逃がすわけがない。車にガソリンを給油するように、自転車に魔力を注ぎ込んだ。

「魔法探偵は、追跡にも魔法を使う」

刹那、自転車がバイクのような速度で走り出した。

「……追跡開始!」

 自転車は、すぐに路地裏へと突っ込む。人気のない歩道を走るフルフェイスを追い越し、マウカはブレザーのポケットから、小型拳銃を取り出した。

「ばん!」

ドン!と火を吹く弾丸が、フルフェイスの足を掠める。その瞬間、失速したヤツが無様に転んだ。


「……ふぅう。この拳銃。人には効かないから、足止め用なんだよね」

そう言ってマウカは、フルフェイスを取り上げる。


「うあ!?西丸くん!?」

「……うぁぁあが……!くそ!」

明山の証言で、フルフェイスの正体は、西丸だと判明した。彼は、悔しそうに地面へ、拳を思い切り叩き付けた。

「……信じてたのに」


「……くぅそ!なんで、こんなガキに追いつかれたんだ!」

「そんなことはどうだっていい!なんで、そこまでして財布を盗んだ!?」

「んなもん、金が欲しいからだよ」

「……救えない」


「……魔法すら、そんな下人は見放すよ」

その時、マウカが言う。

「く、くそぉ!!!!」

その時、彼の震える身体から、暗闇が飛び出す。それは明山を襲う。


「んぁあああ!?」

「きた!ルネンの海!」

その時、マウカが放った大波のような、揺らめく光が、どす黒い闇を殺した。闇は、風に揺られる煙の如く、蒼天へと消えた。


(……今の感触はザコ。ルシカじゃない)

マウカは肩をすくめ、犯人の西丸芳満を見下ろした。



 その日の夜。

「なんだ、またマウカに解決させたのか?」

呆れる父に、母が「だって〜」と笑う。

「……ホント、私の純然たる作戦勝ちだったんだよ」

「まったく」

母は、マウカに頭が上がらない思いだった。



だが、この時は知らなかった。

犯罪と謎の裏にいる残虐な"怪物"の現実を。





読んでいただきありがとうございました!

魔法と頭脳で解決する探偵の物語を、もっと応援していただければ幸いです。

ぜひ、読者の皆さんも推理して、楽しんでいたまければ幸いです。


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