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王国づくり:序章 その1

 王国づくり:序章


 睡魔の海から目覚めると、そこにはただっぴろい空が写っていた。そして、視線を下げると、暗いような色をした、奥の見えない緑色。

 、、、さて。

 王国作るか。

 俺の名前は橋本 拓斗。一応言っておくが年齢は23だ。

 なぜ、王国を創るのかというと、おれは王国経営系のゲームが大好きでな。

 シムシティとかのゲームを中心にハントしている。

 あと俺はプロゲーマーで、FPSでは全体的に1000位以内に君臨している。まあ平たく言えば、

 結構な猛者だ。それはともかく、王国ってのは、どこから作ってたっけな。

 思い出せ!思い出せ!!、と思案を巡らせていると、不意に後ろから声をかけられた。

 少しだけ驚きつつも、振り返ってみると、いきなりでかい声で「あ、やっぱり拓斗じゃん!お前ってやつは前っ然変わってねぇなぁ!」と、言われた。

「前然変わってないとはなんだ。失礼な奴め」と言い返しながら俺は記憶の糸を手繰り寄せた。

「えーっと、、確かお前は、、葛原、、え、、瑛斗、だったかな?」

「おーっ覚えててくれたのか!心の友よーっ!」と若干あのジャイアニズムな11歳の姿を

 思い浮かばせるようなことを言う彼は、葛原 瑛斗。確か、、進路的に建築士に進んでいたはずだ。

 彼に気を取られていたが、周りを見渡してみると、10人とちょっとぐらいの人々がまばらに

 寝っ転がっていた。高校生時代の友達に再開できたことに安堵しながら目をつぶると、あるアイディア

が思い浮かんだ。「、、、ステータス開示」。しかし、何も起こらない。ため息をつきながらそっと目を開けると、あまり光は放たない、白藍の色をした”ステータス”が、漠然と、ただそこにいるのが当然のように、

俺の視界に合わせて浮かんでいた。「、、、こらビッくらポンだぜ、、、」。

「どうしたー?」と瑛斗が聞いてくるので、こいつは俺にしか見えないんだな、と素直な感想を口に出さずに呟いた。

「おーい、聞いてんのかー?」と、ゼロ距離で言ってくる瑛斗に思考の海から引き戻されながら、


「おい、瑛斗」「ん?なんだよ」「ちょっとステータス開示って唱えてみてくれないか」「へぁ?ああ、  わかった。、、、おぉ!」。

 どうやら彼にも出てきたようだ。当然のことながら俺には見えない。

 ここで私のステータスを言っておこう。

 拓斗「私のステータスは、、、45,Lv ステータス傾向:騎士型ガーディアンタイプ

 膂力:1550 防御力:2054

  俊敏:702 魔力:2000

 跳躍:200 魔力量:1000

 《魔法》

 ・フリーダム・フロゥシィ

 枠数”5”

 魔力量の消費【20〜100/min】

 ____________________

 装備・衣服

 ?????

 防御力(加算):25

 ???

 防御力(加算):30

 ?のところに関しては、文字化けして読めないんだが」。

 瑛斗「へ〜、こっちは防御力と俊敏が3000超えてるぐらいなんだけどな〜」。

「ではそっちのステータスも言ってくれないか、瑛斗」「OKOK~じゃあ言うぞー。え〜っと、、

 43,Lv  ステータス傾向:速度型スピードシュータータイプ

 膂力:532 防御力:3426

 俊敏:3710 魔力:932

 跳躍:305 魔力量:712

 《魔法》

 ・スピード・フルフロンタル

 詠唱:[はるか天上に坐す韋駄天の下僕たる所以を、ここに顕現せよ]

 ステータス俊敏の数値を1.5倍

 効果時間 5分

 魔力量の消費【50/min】

 ____________________

 装備・衣服

 ??????

 防御力(加算):30

 ???

 防御力(加算):45

 たしかに文字化けしてるな。」「分かった、ありがとう」。

 なるほど、これは建築士としてかなり役立ちそうだな(目を光らせている)。

「ん?どうしたんだ、拓斗」「いや、なんでもない」

 危ない危ない、危うくバレてしまうところだった。いや、バレても問題はないな。うん。

「なあ瑛斗、王国作ってみないか」「お前いきなり何を言い出すんだ拓斗」そりゃ、そうだ。

 もうちょっと簡潔に言うと、人々の安息の地を作っってみないか、という感じなのだが、

 今は言う必要はない。

「ま、いいけどよ、やること思いつかないし。」「ありがとう、じゃあまず最初に、どこから作ろうか一緒に考えてくれないか。」「ええ、、そっからかよぉ、、、まあ、無難に立地探しが第一だろ」

 おおっとそれは失念していたな。「そうか、そうだな、ありがとう」。

 こういうのは慣れてる。

「セット、フリーダム・フロゥシィ。”切断、怪刀”」

 《セット、、完了しました》

 今のは、、、システムの音声か。

「顕現」。すると、まばゆい光が現れ、それが消えたときには拓斗の手元に、漆黒に身を包んだ鞘付きの太刀(鍔、銘 無し)があった。瑛斗「うおっ!すげぇー!」と言う彼の言葉に、少々こそばゆさを感じながら、「立地を探す暇なんてないんだ、作るしかないだろう」と返す。

「銘刻、血吸」そう言い、俺は刀を右から左に振った。

 すると、扇型の平地だけを残して、瞬く間に自然が消えていった。

「これは、、30kmは行ったかもしれんな。」「ヤバすぎだろ、、、」と、瑛斗は開いた口が塞がらないと言うような表情で言った。「ま、まあ立地は確保できたし、いいじゃないか。」

そうだ。立地が確保できればいい。

「リセット、フリーダム・フロゥシィ」

 《リセット、、完了しました》

 システムの音声が、魔法のリセットが終わったことを告げる。

 それと同時に、左手に持っていた刀が消えていった。

「あ、そうだ」と、ふと後ろにまだ起きていない人たちがいた事を思い出し、振り返った。

「なあ、瑛斗、そろそろこいつら起こさないか。」「そういやいたなぁ、存在を忘れてたぜ」

 建築士(仮)としてそれはどうかとは思うが、それはともかく起こすことにした。

「ところでさ」「なんだい?」「フロウシィってどういう意味なんだ?」「確か、、アイスランド語でいう自由っていう意味だったはずだが」「へぇ〜、お前って物知りだったんだな〜」「大学の長期留学でアイスランド行ってたからな」「へぇ〜」。これ以上は話が長くなりそうだったのでどうしようか

悩んでいると、ちょうどいいタイミングで寝っ転がっていたやつのうちの一人が起きた。


「へ、、?ここはどこ?私は翔太?」「覚えてんのかい」。俺はそう言って翔太とやらの頭を叩く。

「イテッ何をするんだね君はっ」若干早口で怒るこいつは俺や瑛斗でも面識はない。

「おまえだれ?」そう言うと翔太とやらは「お前だとぉ!きっさまぁ、私は日本でeスポーツで稼いでいるplayerの中でも頭ひとつ飛び出ているんだぞ!世界では1万位以内に入っているこの私をっ、、!知らないというのかっ!」こいつかなりクセが強いな。「だから名前言えよ」「林 翔太だっ!一度しか言わんからさっさと覚えろっ!林 翔太だっ!」一度しか言わないって言ったくせに二回言っちゃってるよ、、。しかも俺の方が各が上だし。「はぁ、、、すごいでちゅねー」「貴様さては煽っているなっ!」やべぇ、相手するの疲れた。「いやお前俺よりゲーム弱いじゃん」「はぁ、、?」「このバッジが目に入らぬか」翔太「入らん」瑛斗「www」「橋本拓斗。この名前知らないんだったらさっさとeゲームやめろ」「、、、あいつか!」「どいつだ」

3秒後「、、まさか橋本さんだったとは!そうだったならそうと言ってくださればよかったのにぃ」

手のひら返しやがった。

「じゃあ、ちょうどよかった。ちょっとステータス教えてくれ」

「ステータス、、19XX年、12月20日生誕。15歳の頃微分積分を理か」「違うって」「え!?」

「ステータス開示、ほら、repeat after me」「ステータス開示、、おぉ!」「そこに書いてあること

を言ってくれ、俺等には見えないんだ。」「わかりました、、、

  40,Lv ステータス傾向:魔法使い型(ウィザードタイプ)

 膂力:400 防御力:2000

 俊敏:1620 魔力:5000

 跳躍:1400 魔力量:10039

 《魔法》

 ・ファイア ボム

 詠唱[すべて燃やし尽くせ]

 対象(物)に炎を付与、

 または人の頭のサイズの炎の玉を自分の向いている方向に飛ばす。

 ・フロスト タイガー

 詠唱

[猛り、飢えに飢え、獲物を捜し歩く極寒のけだものよ、今このとき、我が命に応え姿を定めよ。

 飢えるその名はフロストタイガー!リーベルタースサーヴァント]

 従順な、高さ3m体長350cmの、寒波を身にまとった白虎びゃっこを召喚する。

 レベルは召喚した者と同じ。

魔力量の消費【2000/1】

 ・ミラージュ・ラン

 詠唱

[ロットズ オフ ミラージュ 召喚]

 自分と同じ姿、同じ動きをする残像を召喚する。

魔力量の消費【30/min】

 ・ヒール フラワー エンジェル

 詠唱、、」翔太がこちらを伺ってくる。「長くなりそうだが続けてくれ」「わかりました」

「詠唱、、はもう省きますね」「ああ」

「装備

 ?

 防御力(加算)15

 ?

 防御力(加算)25

 以上です」「ん、ありがとう」

そして、俺はふと気がついた。

(チッ、音を隠すのが上手いな。完全に囲まれてる。全然気が付かなかった。人以外の生物だとすれば

かなり高度な知能を持っていることになる。気配からして二足歩行だろう)

小声で「、、、気づいてるか」小声で「ああ」「この私が気づいていないわけがないさ」

「ふっ、だろうな、、戦闘準備」「「既に出来てる」さ」

そういったとき、すでに振り返っている。

拓斗「セット、フリーダム・フロウシィ、従僕[ウルフ]、魔剣[天翔(てんしょう)]」

《セット、、完了しました》

瑛斗「はるか天上に坐す韋駄天の下僕たる所以を、ここに顕現せよ!」

翔太「猛り、飢えに飢え、獲物を捜し歩く極寒のけだものよ、今この、、」

その時、茂みの中から何かが姿を表した。

拓斗「、、オーガか!」

瑛斗「速さで翻弄してやるよ!」と言い、見る者達に俊敏5565という圧倒的な速さを見せつける。これにはオーガの優れた動体視力でも追いつけない。「ナイス瑛斗!」そう言って俺は魔剣を振る。(後ろに気配、、!)。そう思い振り返ると、オーガの中でもひときわ大きめなオーガが、棍棒を振り下ろそうとしていた。

刹那。

それまで自分がいた所に置かれてある棍棒を見て、拓斗は戦慄し、それと共に、高揚した。

自分がこの世界に全身全霊で存在していることへの証明が今、此処にある。そう感じたのだ。

「リセット、フリーダム・フロウシィ」

《リセット、、完了》

「セット、怪力」

《セット、、完了》

システムの音声が鳴り終わる時、すでに走り出している。

オーガの周りを素早く走り回るが、流石にオーガのボス格。動体視力も運動神経も、並外れたものと

なっている。

(よし背後取れた!)そう思った瞬間、拓斗は空に身を躍らせる。跳躍。しかし、うなじに打撃を叩き込む直前、それは棍棒によって阻まれる。オーガの右手の棍棒を粉砕しつつ、派手に吹き飛ぶ。

「ちっ、化け物め!」そう言うが、口は笑っている。再び拓斗は、本能と快楽に身を委ねる。電雷直走。

走りながら、左腕で向かって左の脛に打撃を入れる。オーガから上がる痛みを訴える叫び。それすらも彼は速さへの肥料にする。加速、加速。振り返り、オーガの背面を視界に写した瞬間、跳躍。

右の肩甲骨辺りに打撃を入れ、そこに足をつけ今度は()()()()()()()()()。危なげしかない着地を見せながらも、オーガの左の打撃を紙一重で躱す。オーガにとっての左の脛を捉えたとき拓斗は舌打ちした。(チッ流石に一発で折れるほどヤワではないか!)。そうやって思考を働かせながらも、オーガの攻撃を躱す。この間、彼は笑顔を絶やしていない。オーガの必死の地団駄を踏むような攻撃も、彼には何らの動揺ももたらすことはできなかった。

オーガに疲れの様子が覗いた瞬間彼は空中に身を躍らせた。()()。体を背が縮むように仰け反らせ、両手の指を組み、オーガの巨大な鼻に渾身の一撃を入れた。

________________________________________|

初めての作品投稿。

できるだけ楽しんで読んでくれると幸いです。

行の置き方がおかしかったりするかもしれませんが、そこは勘弁してくださいね。

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