不規則な生活を改める
お風呂の中で二名を軽く可愛がる。僕の手技が洗礼されていきたらしく、本番前にも拘わらず二人の気持ちは最高潮に達していた。
お風呂から出るのも一苦労なくらいシトラとミルは骨抜きになっており、息が荒い。寝る準備が終わった後、僕達は大きなベッドに移動した。シトラとミルは城壁で買った手錠を自ら掛けていた。
「はぁ、はぁ、はぁ……。ど、どうしよう……。し、シトラさん、ぼく、まだ何もされてないのに、もう……。心臓がどうにかなっちゃいそうです」
「わ、私達はキースに捕まっちゃった悪い獣族なのよ……。今から、キースに沢山沢山お仕置きされちゃうの……」
「二人共、お仕置きされたいようだから言うけど、最近、僕にくっ付きすぎ。ものすごく歩きにくい。あと、ミルは僕の下着を嗅ぐ癖を止めなさい。シトラも隠れて僕の下着を咥えるのを止めなさい。ものすごく下品だよ」
「い、いやでーす。キースさんが使ったパンツを嗅ぐのはぼくの一日の楽しみなんです」
「ふ、ふん。キースの下着なんて私の鬱憤さらしに使われてればいいのよ」
ミルとシトラは反省の意識が見えなかった。
「じゃあ、お仕置きするしかないね」
僕は避妊具を取り出す。
ミルとシトラは両手両足が手錠によって縛られており、逃げ出せなかった。その日の夜、発情した猫と狼の鳴き声は聞いた覚えが無いほど淫らだった。
次の日の朝、僕は目を覚ます。両者共に眠っており、とても幸せそうだ。
僕は二人の手錠を外し、自由にさせる。
「ふぐー。ハァ……。色々な可愛がり方があるんだな」
僕はベッドから降りて服を着替えた。
「に、にくすさぁーん、ま、まだ、腰が抜けてうごけませぇーん」
ミルは両手両足を動かし、僕に助けを求めて来た。
「ミル、手錠は封印した方がいいんじゃない?」
「えぇー。たまにはいいじゃないですか。まあ、癖になっちゃいそうなので八日に一回くらいがちょうどいいかもしれないですね。にしても、キースさんの技術がぼくたちを陵駕しすぎなんですよね……」
ミルは僕の手を取り、上体を起こした。
「キースさんの手を握るだけで昨日の夜がありありと思い出せてしまいます……」
ミルは耳を動かし尻尾をうねらせていた。
「う、ううん……。も、もう、だめぇ……。死んじゃぅ」
シトラは身をよじりながら寝言を呟いた。夢の中でも可愛がられているのだろうか。ただその姿を見て僕の下半身に血が回る。
「キースさん……。本当に元気ですね」
ミルは目を熱らせ、四つん這いで近寄って来た。
「ちょ、ミル……。朝っぱらから……」
「ぼくの朝食ってことでー、キースさんのソーセージをいただきまーす」
平和な日常に加え、仕事をしていない僕達の頭は欲求に忠実な馬鹿になっていた。
「うーん、これは考えものだな……。僕はいつも雰囲気に流される。仕事でもした方がいいのかな」
僕はベッドの端に座り、冷静な頭で思考を回す。
「あ、あぁ……。きーしゅさん……スゴィ……」
ミルはベッドの上で全裸の状態で震えていた。
僕達は汗まみれの体をお風呂場で綺麗にしたあと宿の食堂で朝食を得て部屋に戻ってくる。
「ふぅー、食べましたー。朝からキースさんに沢山可愛がってもらって美味しい食事をして元気いっぱいですっ!」
ミルは周りにいる誰よりも満面の笑みを浮かべており、美貌が八割増しになっていた。元から可愛いのに、ずっと笑顔だから可愛いの限界を超えている。
「うう……。夢の中でもキースに可愛がられるなんて……。私、どれだけ好きなの……」
シトラは自分の強すぎる欲求に嫌気が刺していた。可愛がられて嬉しがっている彼女を見る心がとてもくすぐったい。
「シトラさんもキースさんに可愛がられまくって心がきゅんきゅんなんですね。わかりますよ、その気持ち」
ミルは腕を組み、うんうんと頷く。
「キース、現実かどうか確かめたいから……、き、キスして」
シトラは手を広げ、呟いた。
「わかったよ」
僕はシトラに軽くキスをした。
「うん、現実だった」
シトラはほっと一息を付き、服を着替える。
僕達は昨晩の反省をする。
「昨日は流石に丈が外れ過ぎていた。ミルに言ったんだけど、手錠は禁止にしよう」
「そ、そうね。あれは獣族の支配されたい欲求を満たしすぎちゃうわ……。この鉄首輪みたいなものよ」
シトラは外れるのに鉄首輪を未だに外していない。
「これをつけてないと、キースに捨てられそうで凄く怖いの……。あの手錠、キースから逃げられないみたいな……、ずっとキースの物みたいな……、すごい支配されてて……」
シトラは身を震わせていた。恐怖か、それとも嬉しさからか。僕にはわからない。
「ぼく、奴隷になった覚えが無いのでわからなかったですけど、昨日の夜に獣族が奴隷と相性が良いと初めて実感できました。もう、大好きな相手に安全だとわかっているとなおさら支配されるのが嬉しくなっちゃって……。あぁ、また、うずうずしてきちゃいました」
「ミル、発情止めを飲んでおこうか」
「うう……、はい」
ミルもさすがに丈が外れていると思ったのか、リーフさん特性の発情止めを飲む。
「少し浮かれすぎてる。規則正しい生活習慣と勉強、運動をしよう。焦る必要はないし、二人を可愛がらないと言っているわけじゃない。だから、安心して」
「うん。逆にありがとう……。私達、キースが好きすぎて自分じゃ制御できないからキースの方から抑止してくれて助かる」
シトラは頭を軽く下げて来た。
「よし、お金はあるんだ。ウィリディス領でも別荘を買おう。いつも通りこじんまりとしていて立地が良い場所。シトラはいい場所を見つけるのが上手いから、お願いしてもいい?」
「ええ、任せて」
シトラはコクリと頷いた。
「僕とミル、アルブはシトラが良い家を見つけるまで仕事に行こう。旅行はその後」
「はい。その方が良いと思います」
ミルは頭をコクリと下げる。
「じゃあ、今日は天気もいいし、今話した内容をする。良いね?」
「はい!」
シトラとミルはしっかりと返事をした。
僕とミルは冒険者服に着替え、ウィリディス領の冒険者ギルドにやって来た。
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