しょうくんはＢＬ漫画家です！

しょうくん（中学１年生）が、美人の担当編集さんにＢＬ漫画を描かされるお話。

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ドラゴンボール、ワンピース、ナルト、ブリーチ――
世には素晴らしい王道少年漫画が多くあり、それらを生み出した漫画家たちがいる。

中学生になったばかりの、まだあどけない美ショタ少年である『阿波翔太（通称しょうくん）』も、そんな漫画家を目指して研鑽を重ねていた。

「よ、よし。今日こそ、勇気を出して……！」

ある日彼は、描きあげた漫画原稿を胸に抱いて、都内のとある出版社を訪れる。

株式会社双花社。
業界最大手ではないけれど、世間でも知らない者の少ない老舗出版社だ。
そんな双花社に、原稿を持ち込むしょうくん。

「だめで元々。何度だってボクは、挑戦するんだから！」

そんな風に考えていた彼だが、初めての持ち込みで、すんなり漫画家デビューすることが決定してしまう。

しょうくんを見初めたのは、ショタコン変態美人女編集『大藤睦（おおふじむつみ）』。

双花社が新しく創刊する漫画雑誌の立ち上げに関わっていた彼女は、その雑誌の看板漫画家となれる才能をしょうくんに見出したのだ。

「デ、デビューって、本当ですか！？　うわぁ、ありがとうございます、編集のお姉さん！」

全身で喜びを表すしょうくん。
愛らしすぎる姿に、思わずじゅるりと涎をすする美人担当の睦。
けれどもこの話には裏があった。

「ど、どういうことなんですか！？　こんなのボク描けないですよ！　だ、だってこの漫画、男の人と男の人が……」

そう！
しょうくんがデビューするのは、ＢＬ専門漫画雑誌だったのである。

「大丈夫よぉ、しょうくん。あなたはＢＬ漫画の天才よ。お姉さん、保証しちゃう！」

「や、やめて、睦お姉さん！　お、おっぱいを顔に押し付けないで！？　ぷはぁ！」

「あぁん！　どこ触ってるのぉ？　しょうくんたら、おませさんなんだからぁ」

王道漫画家を夢見ていた少年は、変態美人担当の手によって、望まぬままＢＬ漫画家へのスターダムを駆け上がっていく。

けれどもしょうくんはまだ夢を諦めたわけじゃない。
今は寄り道をしているけど、いつかはカッコいい少年漫画を描いてみせる！

美ショタ少年しょうくんを取り巻く、ショタコン担当編集をはじめとした、ブラコンお姉ちゃん、腐女子ライバル作家なんかのドタバタコメディー。

お楽しみ下さい！