異世界転生 はじまり。
初めてなので少しづつ書いていけたらと思います。
こんなんあるかっ!って突っ込みながらお付き合いください。
よろしくどうぞー!
体から力が抜ける。
あぁ、また死んでしまうのかと倒れる頭でぼんやりと考えていると
ふと彼女と目があった。
いつもは凛と前を向く彼女の瞳がとても悲しそうに揺れて、何か必死に叫んでいる。
ごめん、もう、聞こ、えな、い、よ
僕はそこで意識を手放した。
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僕の名前は、名前はなんだっけ?
長い間誰からも呼ばれないから忘れてしまった。
おいとか、ちょっととかって呼ばれてる
大体は殴られたり、蹴られたりすることの方が多いかな
そうやって呼ぶのはいつも僕のことをいじめている同級生たちだ。
親は事故で人を引いてしまったらしい。その時に巻き込まれた方も巻き込んだ方も死んで以来、僕はどこに行っても人殺しの子供と呼ばれた。
僕のことを引き取ってくれた親戚連中も僕のことをいないものとして扱う。
それを悲しいと思う感情ももう思い出せない。
いつものように、僕をいじめる奴らの事を担任は見て見ぬ振りだ。
誰だって我が身が一番可愛い。
その日も起きて、学校に行って、いじめられて、帰って来て、寝る。
その繰り返しだと思って居た。
思っていたんだけど...
気がつくと何もない真っ白い空間に立っていた。
ここは...
どこ?と言い終わる前に陽気な少年の声が聞こえてきた。
「やあやあ、今回は災難だったね!
とりあえず、お茶でも飲む?」
そこに居たのは160cm位の少年?だった。
なんで?なのかは顔がないからだ。
昔の絵画に出てくるような白い布を肩からゆったりと流して着ている彼?は輪郭だけが淡く光ってそこにいる事を教えてくれる。
「あの、あなたは?」
なんだか不思議な雰囲気の少年に思わず尋ねる僕。
「あぁ、僕はこの世界の神様。創造神って呼ばれてるよ。
とりあえずこっちで話そうか。」
と何もないと思って居た空間に机と椅子が現れた。びっくりして止まっている僕を創造神はとりあえず座らせるとお茶を用意して話し始めた。
「さっきも言ったけどね、
君の人生は考え無しの少年達によって幕を閉じてしまった
これは災難以外の何者でもないと思うね」
人ごとのようにこの神様はコロコロと笑う
ちょっとムッとして、そんなに大層な名前をしているなら、助けてくれても良かったんじゃ無いかと恨みがましくも思っていると
考えを読んだかのように神様は続ける
「神の愛は平等だからね。誰にでも与えるし、誰にも与えない。
つまり、こちらから何か手助けする事はほとんどないんだよ。」
それにね、と話しながら3つの画面が表れると僕をいじめていた同級生、いじめを放置していた担任、僕を無視していた親戚がそれぞれの画面に映し出された。
「彼等にはそろぞれに報いを受けてもらうことになる。」
とこれからの彼等の行く末を教えてくれた。
因果応報とはこの事だなと話を聞きながら思っていると。
それで。と神様が言うには僕には同じ世界に転生して、新たな人生を送ることもできるし 、同じようにいくつかの世界が用意されており別の世界へ転生してもいいそうだ。
どうする?と聞かれ悩んでいると。
「もし、お願いを聞いてくれるなら、神としての力を付与してあげるけど?」
と見えない顔を傾げながら突拍子も無いことを言う神様。
「わかりました、やります」と体に根付いてしまったパシられ体質から反射的に返事をしてしまう僕。
にま~と神様の顔に笑みが浮かんだ気がした。
しまった!と思った時には長年のいじめられ体質がめちゃめちゃ警鐘を鳴らしまくっている。
「うん、君ならそう言ってくれると思ったよ!いや〜悪いけどひとつよろしく頼むよ。あ、どうする?外見とかいじっちゃう?性別とかも男とか女とか、あ、オトコの娘にしちゃう?いや、まてよ、幼女なのに神、いや幼女だから神なのか。それとも…」
とんでもない言葉が通り過ぎていく中で
しばらくするとトリップしていた神様が戻って来た。
僕は実際に何をしなければいけないのかを聞いてみると、ある世界で国同士が戦争をしており、このまま行くと世界が崩壊してしまうらしい。その世界の戦争を止めて世界に平和をもたらすことができれば良いのだそうだ。
「あの、僕は今まで習い事はおろか喧嘩もしたことも無いんですが」
とんでもない無茶振りにげんなりしつつ聞いてみると
「大丈夫大丈夫、神様ぱうわーがあるからね、たいていのことはできると思うよ」
なんとかなるそうだ、その後もいくつか神様に質問して神様ぱうわーがいかにすごいか、最後の方なんか少しめんどくさそうにyou無いなら作っちゃいなyoー。とか言ってた。なんでもありか神様ぱうわー。
「それでは最後に。これから転生する君に一つだけ要望を聞いてあげよう。」
やっぱりいかないなんてのは聞かないよーと笑いながら神様がいう。
それじゃあ、最後にと、お願いをして僕は新たな人生を異世界への扉をくぐったのだった。
お読みくださりありがとうございます。