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七話:仲間

ドルームの前に倒れた一同。

賢者オルキルは、猛攻を掻い潜り、その巨体に雷の一撃を食らわす。


しかし、ルトルフは倒れ、騎兵隊の各々も同じく、散っていた。

「わさし びきそ つたごや

めもぜ ひみね いはねみ

ぐあれ とりろ りぱのく

ひぐも うぶえ かおぐに

らろれ ぺすも みはぱぷ!!」

と、オルキルは唱えた。


たちまち、ルフトルの傷は塞がった。


「ルフトルよ...そなたは罪深いことをした...。」

と、オルキルは眠る王子に語りかけた。


「ゆうて いみや おうきむ

こうほ りいゆ うじとり

やまあ きらぺ ぺぺぺぺ

ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ

ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ!!」

と、オルキルは古の魔術を唱えた。


たちまち、ルフトルは息を吹き返した。


「...。」

オルキルは、眠るルフトルを殴った。


「痛ッ!!!」

ルフトルは飛び起きた。


起きたばかりの感覚。目を開けてみると、辺り一面、砂。

すぐ近くにオアシスがある以外は。

そして、ルトルフはすぐに、ドルームのことを思い出した。


「オルキル!ドルームを倒したぞ、僕がドルームを倒したのだ!

父さんもお喜びになるだろう!!」

と、嬉しそうに語りかけた。


そんな気の抜けた言葉を聞いたオルキルは、堪忍袋の尾が切れた。

自分のやったことさえ思い出せず、兵士を犠牲にした上で平気でいられるとは!笑止千万よ。


「この阿呆(あほう)が!

任務はどうされた!?

そなたの勝手な判断のせいで、多くの者を犠牲に晒したのだ!見よ!!」

オルキルは、吹き飛ばされた兵士たちを指差すと、

「貴様には!この、責任が、とれるのか!え!?」

と憤怒した。


それ聞いて、ルトルフは思い出した。

尾のような首で体を叩き切られたこと...。

それから、必死で駆けつける仲間たち...。

自分を助け出し、安全なところへ逃すオルキル...。

意識こそ朦朧(もうろう)としていたが記憶が鮮明に蘇った。


だが、それを思い出してでも、ルトルフは自分を振り払うように言った。

「...!

騎兵隊は!?」


「現実を見られよ!

彼らは、お前のせいで死んだ!」


「そ、そんな...!!!

僕は、ただ...。」


と、この光景を拒んだルフトルは、虚ろな目で遥か彼方、ゲベール城を見上げた。

や、やっぱり。

全て僕のせいだ...。オルキルの言う通り、あの時ドルームを

避けて通っていれば!可哀想な兵士たち。

ああ、父さん、ごめんなさい。

あれだけ僕を信頼してくれていたにも関わらず、僕は期待を裏切ってしまった!


「魔物はわしが、倒した。

幸い、村に被害は無かったぞ。いつまでも嘆いているわけにも行きますまい、来られよ!」

とオルキルは声を張り上げた。


オルキルは、それでもボウっと突っ立っているルフトルを見ると、怒鳴った。


「人が死ぬということが、どういうことか、お分かりになられたか?

以降は、わしの指示に従って行動してもらう。

そなたには、荷が重い。」


「...はい。」

ルフトルは項垂(うなだ)れた。

本当にその通りだ。

自分は人を動かせる器を兼ね備えていないと痛感した。


「オーウェンの街はすぐそこじゃ、ついてこられよ!」


2人は重たい空気のまま、砂漠の村オーウェンに辿り着いた。


「水を飲まなければならない、酒場へ行こうではないか。」

と、オルキルは言った。


2人はカウンター席で、水を注文した。


「珍しい、お客さんかい?

その格好を見る限り、ここらの人間じゃないね?」

と、若い女。


その女は、燃えるような赤色の髪を肩の辺りまで垂らし、透き通るようエメラルドのような新緑をたたえた目をしていた。

綺麗だ...。ルトルフは一目にして魅了された。


「これは、失礼した。

私は、オルキル。

こちらは、ラフカンの息子、ルトルフじゃ。」

オルキルは自己紹介をした。


「何だって!?ラフカンの息子。

それじゃ、あんたらが帝国の言っていたゲベールから来た人だな??」

若い女は動揺した。


「帝国がきたのか?ここに?」


「2日前、このドル砂漠で火の柱がたっただろう?

その後、帝国の奴らが来て、ゲベールからの旅人を見なかったか?と聞くんだ。

あたしは、見てない。と答えると、奴らはしぶしぶ引き返していった。」


「2日ですか!そんなに?」

と、ルトルフ

「失礼しました、話を続けてください」

そういうと、黙った。


若い女は、ルトルフを見て、言った。

「おや、ちっこいのがいるね。あんたがルトルフ王子かい?

そうさ、あんたも知っている通り、火の柱が経ったろう?あれから2日経った。」

「そう言えば、帝国の奴ら、こんなことを言っていた気がする...。

ゲベールの裏切りだの、総攻撃を仕掛けてくるぞだの」


「まずいな、そなたが仰ることが本当なら、我々は帝国の信頼を失ってしまったのだろう。

あまりに到着が遅い上に、天変地異が起こったのだ、疑心暗鬼になるのも分かる。」

と、ルトルフを見つめ、オルキルは言った。


「すまない...オルキル。それに、騎兵隊のみんな。

僕が間違った判断を犯さなければ...!

これで帝国との和平交渉は壊滅的となった...

父さんは怒るだろうか。」

と、ルトルフ。


「ルトルフ王子?そう、焦りなさんな。事情は分かりはしないが、少なくとも、火の柱がたったのはあんたのせいじゃないだろ?」

と、女亭主はルトルフを勇気付けた。


「すまない、うちの者が。して、一つお尋ねしてよろしいか?」

オルキルは訊いた。

「これも何かの縁。名前だけでも、お聞かせになられはせぬか?」


「...そうだね、この名前は本名じゃないんだけど、あたしのことはヴァナディースと呼んでくれ。」


「ヴァナディース...。うむ、そなたにしては良い仮名じゃな!」

と、オルキルは叫んだ。


「そなたって...

初対面だろ?」

と、ヴァナディース。


オルキルは、ハッハッハ!と笑ってそれを流し、ルトルフを呼んだ。


「美味しい水を感謝する。」

と、オルキルは店を出ようとした。


「待ちな!」

ヴァナディースは言った。


「あんたらがどこへ行くのかしらないが、あたしも連れていってくれよ!

この店は心配ない、どうせ誰も来ないんだからさ。もう、しまおうと思ってたんだ」


「あなたが?

僕らについてきてくれるのですか?

すみません、頼んでもいないのに...。」

と、ルトルフ。


「良いのさ、退屈しのぎにはなるよ。」

ヴァナディースの声は、さっきよりも生き生きとしていた。


「では、ヴァナディース殿よ!

よろしく頼むぞ!期待しておるからな。」

と、オルキル。



...実は、火の柱が立ち昇ったのと同じ頃、遠く離れた場所でもう1つの柱が立ち昇っていたのだが。

それ知るものは恐らく、いない。

ようやく、七話です。

オルキルが口にした呪文は、例のあのヤツです。


※挨拶は省略させていただきます。


今回登場する、若い女は、分かる人には分かりますよね。

また、賢者オルキルについても予想はつくと思います。


後々、明らかになってくるので、ここでは伏せておきますね。


それにしても、今回はオーウェンの町の酒場に行っただけで終わってしまうという悲惨なことになりました。

小説を読もう!サイトで、他の筆者様のハイファンタジー作品を見ているとですね。本作との違いがハッキリ分かってちょっと辛いです(自業自得)

背景描写だったり、主人公の心情だったりが全然描かれてなくて、会話文だけが無造作に詰め込まれたクソみたいな作品だな、と思いました。


恐らく、次回もルトルフ編の話になると思います。

ではでは、また次回。


今、気づきました。

この文は編集で付け加えていますが、初の評価らしきポイント?が付きました!

こんな作品でも閲覧して下さった方がいらっしゃるとは!恐悦至極です。


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