三話:死闘
砂漠にて力尽きたボッサは、流砂に飲み込まれ、謎の鍾乳洞へと落ちる。
そこには、神具の1つ、魔剣レーヴァテインが安置されていた。
ボッサは魔剣を手に取るがそれを拒もうとするように、謎の女アンクルボダが立ちはだかる。
ボッサは息を呑んだ。
先程まで美しい女の容姿を保っていたアンクルボダの腹から、三体の怪物が現れたのだ。
巨人、蛇、死神という奇妙な構成ではあったが、どれも皆、桁違いに強いことくらいはボッサにも分かった。
シュシュシュ...と、今にも噛み付いてこんばかりの形相で、蛇に間合いを詰められる。
「俺がやる」と言わんばかりに、残りの二体に威嚇をすると、満足したかのように塒を巻き始めた。
ボッサはその光景をただ、黙ってみているしかなかった。
いや、体が動かなかったのだ。まるで、金縛りにも合ったかのような感覚...。血管という血管に血が行き届いていない気がする。
蛇は長年使われていなかった口を開いた。三叉の舌から、チロチロと青い炎が吹き出るその様は、密林の狩人の如く狡猾だ。
「ハンデをやろう。題をだすから、その通りにしてみせろ」
口を開けるがなりそう言うと、ボッサに問いを出し始めた。
「猫を持ち上げて、床から脚を離してみせい」
同時に先ほどまでいた蛇は消え、代わりに猫が座っていた。欠伸をするなり、猫は横になり、一歩も動かないような雰囲気を醸し出した。
ボッサの体は自由になった。金縛りをかけていた蛇が消えたからだろう。
正気の人間なら、真っ先に逃げ出しただろうが、ボッサは違った。
彼は悟っていたのだ。この題から逃げることはできないと。
「なるほど、この猫を持ち上げればいいんだな...?」
と、ボッサは猫の胴体をつかみ、ゆっくりと床から引き剥がそうとした 。
だが、何故だろう。体が重く感じられるのだ。脚が抜けない、固定でもされているのか?
ボッサは胴体を離し、しばらく猫と睨み合いをしていた。
ふいに、筒にいれていたレーヴァテインの刃が激しく光り始めた。初めてみたときの、淡い光ではなく、血のような真紅色の光だ。
「時間切れだ」
と猫が目を光らせて叫んだ。
次の瞬間、先ほどまで猫だったものが大蛇に変わり、ボッサの体は蛇の胴体にきつく巻かれている形となった。
ボッサはしまった、と思った。
レーヴァテインに気を取られ、猫の存在を忘れていたとは。
「ディナーだな。」
と蛇。
だが、ボッサの直感が働くのが先だった。
一生懸命に体を捻じった。
「無駄だ、このヨルムンガンドの力には抗えぬ。」
無力と分かり、蛇は油断したのか、ふいに巻きの力が弱くなった。
蛇はそれに気付かず、大口をあけてボッサに迫る。
ボッサはその好機を見逃さなかった。
体を捻るのをやめ、左手をジリジリと腰まで伸ばし、筒に手を触れさせることに成功した。
あとは剣を引き抜くだけ...と思った矢先だった。
蛇の大口から垂れる涎が老人の髪に落ちるよりもはやく、蛇は生命活動を停止させた。
蛇は石化し、涎は黄金の雫となり、ボッサの手中に収まった。
何事かと思ったボッサは、蛇の胴体に鉄槌が降り注いでいるのを目で捉えた。
遥か頭上には、ローブを身に纏った女がいた。
「離れろ!」
と女は叫ぶが、体を巻きつけられた状態のまま、蛇は石化したのでどうすることもできない。
ボッサは突然の出来事に戸惑いながらも、レーヴァテインの柄に触れようとした。
ふと、手を見ると、蛇の涎だった黄金の雫が右手に融けようとしているのが分かった。
そのせいか、右手が痺れ左手がうまく動かせない。
「とどめをさせ!早く!!」
女は尚も叫び続ける。
ボッサは、やっとの思いでレーヴァテインを筒から引き抜くことに成功し、自由になった左手で蛇に狙いを定めるが、右手が不安定なせいか、ブレてうまく剣を扱えない。
アタフタしているうちに、女が急降下し、振り落とした鉄槌を引き抜き、蛇の頭に構える。
「ハァァッッ!」
女の渾身の一撃が炸裂し、石化した蛇は崩れ落ち、ボッサは自由の身となった。
だが、右手の痺れが全身に回り、足がもつれ、ボッサは倒れた。
巨人と死神が女を恐れるかのように逃げていくのを最後に、ボッサは目を閉じるのだった。
ああああああっっ
戦闘シーンですよ!貴重な戦闘シーンの回が!
初の戦闘シーンを書こうと思ったわけですが、どう表現していいかわかりません。
とりあえず、窮地に陥っていた、という状況を分かっていただければそれでいいです。はい。
まあ、この小説を閲覧して下さっている方は1人としていないと思いますが。
まだ3話目ですしね..。(切実)
※挨拶は省略させていただきます。
遅めの投稿になってしまい、申し訳ありません。
といったところで、今回はヨルムンガンドとの戦いをえがきたかったんですよね。
ただ、初めてなもので状況が全く伝わってこなかったと思います。
一話ごとの文章が短いって?
今、見てみたら1000文字前後しかないことに気づきました。
まあ、ゲームで例えると、まだチュートリアルの段階です。序盤なので、今後はいくらでも話膨らませれるんじゃあないかなと甘い考えを持っている自分です。(3話目でまだチュートリアルって何?)
しかも、自分の語彙力ではこの程度が限界ですので、ご了承くださいね。




