十話:最高神
ボッサたちは、最高神オーディンに謁見する。
オーディンから、これからの目的を告げられ、無の空間に行きグラムの保持者を確保しにいく旅に出るのだった。
「帰還いたしました!」
シンモラが言う。
オーディンは手を広げ、それを制した。
「まあ、待て。待たぬか。そこの方は、こちらに来ぬよう。して、シンモラよ。話がある。こちらへ」
オーディンはシンモラを呼び寄せた。
ここはヴァルハラの神殿。最高神オーディンが住まうとされている。
天井には金やトパーズの装飾が施してあり、柱はすべて透き通る真珠で作られていた。天窓からは虹色の光が降り注ぎ、来賓者を祝福しているかのようだ。
ボッサは、この聖域のような場所だけは安全だと思えた。
「わしの知るところでは、先ほど、現実世界で第二の神具の持ち主が見つかった。黒曜で作られた鎌剣グルムじゃ。」
「ああ、その件は既に知っています。ロキが現れたと聞きますが?」
シンモラは慎重に言葉を選ぶ。
「さては、わしの使いのこともしっておるな?ロキはムニン、ゲル、フレキを操り、配下に置こうとしたがわしが阻止した。」
オーディンは呆れたような声を出した。
「ラグナロクまで、あと僅かしかない。それまでに、全ての神々を寄せ集め、儀式を行わなければ...。」
オーディンはそう言うと、胸のあたりまで垂らした顎髭を撫でた。
「分かっております。現実世界のものとの接触は難しいでしょうが、無の世界になら我々でも行けるかもしれない。
居場所を突き止めては下されぬか」
と、シンモラ。
どうやら、鎌剣グルムの保持者と合流したいらしい。
「良かろう、それにあたっては、フギンを連れて行け。
グルムの保持者は、ムニン、ゲル、フレキを連れておる。このフギンならば、ムニンの居場所、すなわちグルムの保持者を突き止めることができよう。」
オーディンは暗がりを出た。
シンモラは荷物の支度をし始めた。
オーディンが、こちらに歩み寄ってくる。
流石に、身じろぎはした。
「さて、お待たせ致した...。レーヴァテインをお取りになって下さったことに礼を言わせてくれ」
オーディンは会釈をした。
ボッサは頭を下げ、「お会いできて光栄ですよ」とお辞儀をした。
オーディンはボッサを隅々まで、見た。
思わず、目線を逸らしてしまう。
「ヨルムンガンドか...毒気にやられましたかな?その右手は...。」
うぐ。やはり、分かるのか。
「...ええ。ちょっと」
「ちょっとどころではない。だが、安心されよ。そのレーヴァテインは所有者にエネルギーを送り続けるのじゃ。それをあなたが持っている限り、右手は難なく動かせるようになろう」
オーディンは大して驚きもせず、淡々と言った。
人じゃないみたいだ(実際にそうなのだが)。
不思議な感覚に囚われながら、シンモラを待った。
シンモラが戻ってくる。
オーディンは何食わぬ顔で話を続けた。
「お前たちとあえてよかった。シンモラが助言をくれるだろうから、彼女の言う通りに」
オーディンはそう言うと、「ヘイムダルよ!」と叫んだ。
戸が面倒臭そうに開いた。
「ものぐさめ」
オーディンは呟くと、二人を送り出した。
「それから、わしの愛馬スリプニルを持って行け。役にたつぞ」
「おお、これは!ありがたく頂戴する。」
シンモラはそう言うと、スリプニルにまたがった。
ボッサもそれに続く。
とたん、スレイプニルは駆け出した。
景色が一瞬に過ぎていく。
中には、巨人や竜といった、幻想的な生き物も垣間見られた。
中でも、一番驚いたのは、スリプニルの足が8本生えていることに気づいた時だ。馬は普通、4本のものとされていたが、この世界では常識が通用しないことは目に見て取れた。
オーディンは、ラグナロクの日が近いことを悟っていた。
十三度目のラグナロク。これまでは、それぞれの神が神具を用い、儀式を行うことで、ラグナロクの日を先延ばしにしてきた。
だが、今度ばかりは見当もつかない。10年前、ロキが、侍女に化けて現れたのだ。
ヴァルハラに安置されていた5つの神具は盗まれ、四方八方に散らばった。
それがいまだに見つかっていない。
念のため、こことは違う異世界、フリオスなどという世界にもトール神を送り込んだ。彼には、二つの任務を与えた。1つは、神具の捜索。もう1つは、女神フレイヤの捜索だ。理由は解せないが、彼女は何らかの目的でフリオスへ旅立ったらしい。だが、おそらく、ラグナロクが近いことを知らない。彼女がいないと儀式がはじめられないのだ。
向こうで上手くいっているといいのだが。
オーディンはいつものように書斎へ行き、奥の隠し扉を開け、目玉を取り出した。
大いなるミーミルの泉の水を飲むことの代償として提示されたのが、自らの右目だった。
その結果、貪欲なオーディンは目玉を差しだし、契約を結んだ。そして、計り知れぬ叡智を手に入れることとなった。
今度も、ミーミルの助言が必要だった。
彼を求めて、大いなるミーミルの泉へと旅立つ。
ユグドラシルの頂では暗雲が立ち込めていたが、それに気づくものはいなかった。
___無の空間___
ドスッ!
激しい音ともに、エランドは冷たい地面に投げつけられた。
「!!!」
声をあげ、自分がまだ生きていることに驚いた。痛覚があるとは。
エランドは立膝をついて立ち上がると、奇妙な光景をみた。
ワタリガラスが一羽、狼が二匹、こちらをみつめている。
「なんだよ?食べ物はもっていないんだ」
エランドの言葉を無視して、沈黙を通す。
そ、そうか。喋れるワケが...。と自答し、エランドは辺りを見渡した。
正面に大きな水溜りが見える他、全てが闇に包まれていた。
時折、壁に散りばめられた宝石が反射し、げんそうてきな空間を織りなしている。
エランドが水たまりまで歩くと、他の三匹もついてくる。
なんだよ...そう思いながらも、喉が渇いていたエランドは、水を飲んだ、
すると、呼び寄せられたかのように霧が形成され、蛇の形に変わった。
霧は姿を変え、大蛇としてエランドの前に立ちはだかる。
すみません、毎回めっちゃ眠たいんです。
もう少し書く時間を早くしたらいいのに...。
とにかく、そういうこともあって、毎度毎度誤字脱字がひどいです。
こちらでも気づく限りは修正しているのですが、また見かけたらあまり気にしないでください。
厚かましくて本当に申し訳ない。
※挨拶は省略させていただきます
オイ!これってYO!週間ユニークユーザー121人越えしてるじゃねえか!アッアッアッ
ということで、121人の方ありがとうございます。
と、ここで言っても仕方ないんですよね。
何故か?普段は12時投稿しているのですが、昨日だけたまたま3時くらいに投稿しちゃいました。だから、人目についたんです。
しかしながら、121人を越えていようが、評価が変動していなかったり、ブックマークが変動していなかったりすると、非常に申し訳なく思うんですね。
多分、新作のところから作品を選んでみていらっしゃる方々も多く存在することかと。
ですから、何が言いたいかって言うと、人の多い時間は自分のしょーもない作品が多くの人によって見られているんですね。となると、みた人の時間を少しでも割いてしまうことになるので、申し訳ないと思っています。
まあ、ほとんどの人は、一行二行読み始めただけで。すぐ飽きてしまうと思うと思うので、そんなに害はないと思います。
申し訳ないが、昼はNG。全く反省してない。
それはそうと、やっと世界観がほぼ完成しました。
ですが、異世界も現実世界も無の空間も、もっと大きくなるので、話で新しい地名が出たりしたら、極力解説していきます。
ただの後付け設定。
でも、後付け設定無しではストーリー考えるのって難しくないですか?自分だけ?
ていうか、話は変わりますが、一番現実世界のストーリー考えるのが楽しいです。
やっぱり、オリジナルって楽しい。だって、無の空間とか、アースガルズとか行ったことないからよく分からないんだもの。
神々とか、全くイメージが湧かない。




