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【7人で】集まって書いてみた【合作小説】  作者: 倉間鴇 棗草 瑞水鈴 継霧音汰 雪星茜音 藤田稔 飴玉
7/8

北東の街を目指して

初めまして、藤田稔です。

ざくざくと小枝や葉っぱを踏む音が辺りに響き渡る。逆にいえば、その音しかしない。

・・・・・・それほどまでにこの森の中は静かだった。


ここまでの道のりは、途中で出会った男の荷馬車に乗せてもらった。

ただ、北東の街の方向へ行くには、森の中を通らなければならず、とても馬車が通れるような道ではないということだった為、森の入り口のすぐそばで下ろしてもらった。

バレットの『君はここに居てはならない』『危険すぎる』という言葉を気にして、念のためフードを深くかぶり素性が分からないようにした。


もう何日も歩いてきたような気がする。1人、黙々と森の中を歩いていくと心細くなってくるのも事実だ。


僕はそっとフードの下の髪に手を触れた。

長かった髪の毛もバレットのおかげでだいぶすっきりとした。なぜ急にあのように取り乱したのかは分からないが、きっと彼なりの事情があるのだろう。そこには僕が東洋人であることも関係しているに違いない。

何はともあれ、もうすぐ尽きそうだが、数日分の食料とお金、衣料を貸してくれたバレットには感謝しかなかった。


ざくざく


ざくざく


ざくざく




どれだけ歩いただろうか。

だんだんと陽が沈んで暗くなってくる。


今日もこのまま森の中で野宿・・・・だろうな。

今夜は一段と寒い。元の世界とは比べ物にならないほど寒いから、一晩中火を焚いていなければきっと凍え死ぬだろう。バレットの渡してくれた荷物の中には一応毛布も入っているがそれにくるまっていても寒いのだ。


「はぁー・・・・・・」


冷たくかじかむ手に息を吹きかけてふっと前を見る。ずっと下を向いて歩いてきたから分からなかったが、先のほうに光が見えた。

この森の出口だ。


この森を抜けたら。

きっとそこはバレットの言っていた北東の街に違いない。


あと少しだ。


数日分の疲れと寒さに震えながらひたすら足を動かす。




カツン



僕の足が冷たいレンガの地面を踏む。

顔を上げると


『ようこそ北東の街、ルシアットへ』


と書かれたアーチが掲げられていた。



しかし、それは錆にまみれ、アーチの先に見える街はとてもじゃないが人の住んでいるようには見えなかった。




ただ1つ、赤いレンガ造りの小さな家を除いては。


6番手を務めさせていただきました、藤田稔です。

皆さんの創るお話が楽しみすぎて毎回楽しく読んでいるのですがとうとう私の番まで回ってきてしまいました。寒さと緊張でがくがくしながら後書きを書いています。寒いですね。


今回はまた新たな街を登場させてしまいました。北東の街『ルシアット』、レンガ造りの街です。

この後、主人公の心宙はどうなってしまうのか、ルシアットで出会う人は誰なのか、どのように関係していくのかがすごく楽しみです。


拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

次は飴玉さんです!

よろしくお願いします!!

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