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【7人で】集まって書いてみた【合作小説】  作者: 倉間鴇 棗草 瑞水鈴 継霧音汰 雪星茜音 藤田稔 飴玉
5/8

あなたにとって

初めまして 継霧音汰-ツキムトタ-です。


—白い…眩しい…


何故か目線がいつもより低い。

その光の先には1人の男性がこちらに微笑みかけている。


—お父さん…


光で顔がよく見えないが何故かはっきりとわかった。


—そうだ、これは…


「夢だ。」

その言葉と同時に目が覚める。

その瞬間視界に広がる見慣れない天井に戸惑い、飛び跳ねるように上体を起こす。

頭に乗っていたのであろう生暖かく濡れたタオルが腿の上に落ちる頃には気を失う前のことを思い出していた。


「…リリィ…!リリィは⁈」

そう叫びながら周りを見渡すと、部屋の扉の前に濃い茶色髮の男が立っていた

「うっ、」

「良かった!目が覚めたんだね。大丈夫かい?」

優しく微笑む男に敵意はないように見えた。

「えーと…ここは…」

「ここはおいらの家さ。森を狩をしてたら、木の根元に君が倒れてたから、思わず連れて来ちゃったよ。見た感じ怪我はなさそうだったけど…」

「森の中…?!」

よく考えると、撃たれたはずの膝には何の痛みも感じない。

「僕はリリィと一緒にあの扉を通って…撃たれて…なのに…ああ!もう訳がわからん!」

「ははは…混乱してるみたいだね。まあ、少し休めば、じきに思い出してくるさ。」

そう軽く微笑むとご飯準備が残っていたらしく小走りに部屋を出て行った。



「"あなたにとって危険"か…」

食事を終え、ソファーで休ませてもらいながら僕自身の状況を整理しているとき、ふとあのときのリリィの言葉を思い出した。


食事の時、茶色髪の彼—バレットから話を聞いた。

話を聞く限り、どうも僕は"時間を飛ばされた"ようだった。

ここは、今リリィがいる時代から十数年後。

『ノア』はまだ起こっていないようだ。

この時代では、あんなに活気に溢れていた街もすっかり寂れてしまったようだ。

それも"ある事件"が関係しているのだという。

何故僕がこの時代に飛ばされてしまったのか詳しくは分からないが、リリィの言葉から察するに、あの扉の先の、『ノア』の起こる前の時代には僕はまだ存在していない。そのため、"時間"が僕という異物を排除しようとしたのではないかと思っている。

それが、あの銃で撃たれた衝撃で時間移動が起こってしまったのだろう。

あくまで僕の推測に過ぎないが、リリィが言っていた"あなたにとって危険"の真の意味だったのかもしれない。


「君は、これからどうするつもりなんだい?」


色々と思考を巡らせていたところに不意に飛び込んできたバレットの声に思わず変な声を上げてしまったが、ゴホンと小さく咳払いをして答える。

「色々と気になることがあるからその言っていた街に向かおうかと思っているのですが…」

僕の言葉を聞くと、軽く笑った。

「君、何も持ってないみたいだけど…お金はどうするんだい?ここからだと少し遠いから乗り物を使わなくちゃならないと思うんだけど。」

「あっ…それは…」

「もし良かったら、君のソレ、おいらに売ってくれないかな?」

バレットは笑いながら自分の髪の毛を触った。

「その髪を見る限り、生まれてから一度も切ってないみたいだし、色も綺麗だから結構な値段で売れると思うよ。」

そうだ。

この髪は何かあった時売れるように伸ばしていたんだ。

僕にはリリィしかいない。

母親を早くに亡くし、父親の顔も知らないような僕に優しく接してくれたのはリリィだけだった。

何としてでもリリィの元に戻らなくちゃならない。


「じゃあこの髪、お願いしても良いですか?」





前回、新しい世界にいったばかりなのに早速舞台を移してしまいすみませんw

他の方と比べ拙い文章なので、読みにくいかと思いますがよろしくお願いします!

"僕"の素性に関することを匂わせるようにはしたのですが、それがどうなるのか楽しみですw

次回髪を切ってさっぱりした姿が見られるのかな?ww

てか勝手に髪を切る流れにしちゃってすみませんw

今回の話は"あなたにとって危険"の僕なりの解釈によって出来たものでした。

次は雪星茜音さんです。よろしくお願いします。

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