20/48
プロローグ
目が覚めると、紫色の空が広がっていた。
状況は……すぐに理解できた。
俺は立ち上がり、顔を俯ける。
「クク、クククッ……」
ハハ!!
「ハーッハッハッハハッハッハ!!! アーッハッハッハ!!! 殺されちまった!! クククッ!!! アーッハッハハハ!! ハハハッ、ハ……」
あー、スッキリした。
「マジ笑える。殺されるとか久々だわ。油断はしてなかったんだけどな。どうやって殺されたんだ? さっぱりわからねぇ」
俺は喉を鳴らしながら、眼前に広がる光景を見る。
「冥界か、んー久々だな」
死後の世界。
生前罪を犯した奴等がやってくる。
地獄なんて呼ばれる時もあるな。
……さぁて、ならアイツに会いに行くかねぇ。
冥界の女王、デス。
交渉して、なんとか冥界を抜け出したいんだけど。
無理っぽいかなぁ。
ま、やるだけやってみるさね。