引き篭もりの俺に2人のAIが何かを告げている。
謝罪です。30話を投稿し忘れてしまいました!2週間以上経過してから気付くという、作者としてあるまじきことをしてしまいました。本当に申し訳ございません。今頃ですが、30話を投稿いたします。
「なるほど、こうすれば技を発動させられるのか。」
つい先ほど教えてもらった技術に感動している俺に、3人の少女の内の黒髪少女、すずりが話をかけてきた。
「結構前からあなた達の事を見てたんだよ?」
突然言われたそのセリフに、理解が全く追いつかなかった。
「と、いうと?」
こだまはすずりの発言に対して質問を投げかける。
「話せば少し長くなるんですけ────。」
「すまない、遠慮しておく。」
「聞いてくださいっ!お願いします!」
ということで、すずりの話が始まった。
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それは、シュンペイがこの世界にやってくる数日前の事・・・
「おいおい、まさかとは思うけど、この俺に歯向かってただで済むなんて思ってねぇよなぁ?」
黄土色の髪を持つ短髪の男は2人のAIを睨みつける。
「すいません!まさかこのギルドに禁止事項があるなんて知らなくて・・・」
しずりは丁寧に理由付きで謝るが・・・
「そういうのを待ってんじゃねぇ!償えっつう話だよ!」
男は全く聞く耳を持たず、そこら辺にあるテーブルを蹴り倒す。
「それともなに?俺とやり合うっての?受けてたとうじゃねぇかよ!」
男は手に緑色の竜巻を起こす。
「やめて!」
すずりは男の前に躍り出てしずりを庇う体制を取る。
「はぁ?俺はお前に教育をしてやろうって言ってんだ。お前らが逆らえる立場じゃあねえだろうがよぉ!」
男の手にある竜巻はみるみる巨大化して行き、ついにはしずりとすずりを吹き飛ばす程の威力となる。しずりとすずりはギルドの外に出され、男と3人だけの空間になった。
「覚悟はできてんだろうなぁ?」
「 すずり、やるしかない」
2人は小声でコンタクトを取る。
「ドラゴニックバスタァ!」
男の手にある竜巻は爆風を引き起こし、周囲にある草むらなどをいとも簡単に消し去る。その衝撃波に耐え切れず、2人は吹き飛ばされる。
「「んぐっ!」」
「お前らを雇った俺が馬鹿だったわ。選択肢を二つやる。」
男は2人に少しずつつ接近して行き、腰をその場に下ろす。
「一つ目、今この場ではしたない姿になりながら殺されるか・・・」
男の目は本気だった。獲物を喰らう様なその目は、2人を恐怖に陥れる。
「二つ目・・・」
男はポケットから紙を1枚取り出す。そこには黒髪の男の写真が貼られていた。
「この男のスパイをしろ。」
2人は俯き黙り込む。しばらく沈黙が続いた後、2人は何かを唱え始める。
「「暗がりし漆黒の中に灯る一筋の炎。純白の雪原に眠る一握りの氷塊。二つの魔術を交差させ、新たな力を呼び起こせっ!!!」」
2人の唱えた呪文と共に、炎を纏った氷龍が出現する。
「戦えアルブヘイム!」
男は小さく笑みを浮かべた。
「ほう、やり合おうってか!!」
男の背後に無数の竜巻が現れ、いつしか暴風雨となり、空が暗雲に包まれる。
「切りよ切り裂け、旋風サイクロン、叫べよ叫べ、螺旋ツイスター。開けよ開け、爆風ハリケーン!!!」
青、緑、黒の3つの竜巻が出現する。
「一気に決着をつけてやるよ!」
3つの竜巻は、2人の作り出した氷龍に接近する。対抗してアルブヘイムは炎の盾を作り出し、暴風を防ぐ。
「すずり、私達はアルブヘイムの援護をするわよ。」
2人はそれぞれ自分達で作り出した剣を手に持つ。
「させるかぁ!」
それにすぐさま反応した男は、小さな風で剣を弾く。
「死ね死ね死ねぇっ!」
男はさらに20個程度の風を作り出し、アルブヘイムに一方的に当て続ける。
「グワァァァァッ!!!」
「「アルブヘイム!!!」」
2人はあまりの一方的な展開に絶句する。
「オラオラオラオラぁっ!」
男は絶える事なく無数の竜巻を生成しては、アルブヘイムに当て続ける。その時、
「グアアァァァ!!」
アルブヘイムが突然叫び出したかと思えば、男の作り出した竜巻が炎を纏って男の方へ向かって飛んでいく。
「ほう、攻撃が避けられぬのなら跳ね返そうと・・・なかなか頭の回る奴だ。だがなぁ、そんな戦法をとってきたやつは五万といるんだよぉ!」
男は負けずに新たな竜巻を作る。炎の竜巻とぶつかり合い、消滅を繰り返す。その戦いは想像を絶するもので、消滅した際の衝撃はしずりとすずりを容易く吹き飛ばす。
「グラァァァ!!」
負けじと竜巻を打ち返し続けるアルブヘイム。すると、アルブヘイムの口元から氷のレーザーが飛び出す。そのレーザーをかろうじでよけ切る男。
「うおっ!まさかそんな攻撃を持っていようとは・・・ならば、俺は貴様に最大の試練を授けるとしよう!」
男の作りためていた竜巻は一瞬にして姿を消す。その直後、アルブヘイムは大量に出血を始める。
「グワァァァァ!」
何もない所から、アルブヘイムの皮膚を抉る音が鳴り続ける。
「カマイタチ、見えない鎌だ。貴様の様な手練れだろうが、これをよけ切る事は不可能に等しい!」
ズサァ!ズサァ!ズサァ!ズサァ!
アルブヘイムの体の氷がみるみる削られて行く。アルブヘイムの身体が消滅を始めた時、纏っていた炎は爆風によってかき消されていた。
「いよいよ後がなくなったか?アルブヘイム。貴様を作り出したマスター2人を捨てれば、今の貴様でも俺を負かせる事は可能かもしれんぞ?」
アルブヘイムは動かなかった。
「自分の命よりもマスターの命か・・・その考えがいかに甘いか、今味合わせてやろう。マスター共々ひれ伏すが良い!」




