引き籠もりの俺のペットが強くなります。
暇があったので、本編であるこの小説を見にきたら、なんということでしょう、この小説は2ヶ月以上更新されていませんと書いてあるではありませんカッ!!
それが気に食わなかったので、最新話を投稿致します。
この章を終わらせてから再度休暇期間に入るつもりです。よろしくお願いします。
「歌姫?」
突如クリスの家に届いた広告に目を寄せる。
「来週、リヨールという街でライブが行われるみたいです。それも、この世界ではかなりの有名人みたいで・・・」
広告に写っていた女性は目を疑う程の美人で、彼女から発せられる歌声は並ぶ者がいない程らしい。
「どうする?行くのか?せっかくだから行ってみても悪くないと思うが・・・」
クリスは興味ありげな表情で広告を凝視する。
「私はどちらでもいいですよ。第一、アーティスト自体にそんなに興味を持っていませんし・・・あ、そうだ!私は行きません。クリスとシュンペイの2人で行ってきたらどうですか?」
先日の一件以来から、こだまはやたらこのネタで俺たちをからかう様になった。もうこのまま童貞卒業ルートに入っても悪くないんじゃないか?
そんな紳士的な事を考えながらも俺は広告を読み回す。
「行ってみるか。もちろんこだまには付いてきてもらうが・・・」
その瞬間クリスはショックを受けた様な表情を浮かべる。こいつ、本性を隠す努力位しろよ・・・
「そういや、結構前から思ってたんだけど、AIっていうのを運動会の時に見たじゃんか?あいつらの使う能力って、魔法使いの使う能力とは別物なのか?」
雷を扱うやつもいれば、なにやら自分や相手の動きをコントロールするやつもいた。
「詳しくは分からないのですが、少なくとも魔法使いの使える能力には存在しないものもありますね。」
つまりは魔法使いと同じ能力を扱うAIもいるわけだ。
「運動会で思い出しました!簡易魔法をツムラに・・・」
こだまは松村の方へ向き直り、簡易魔法書を準備する。
「んで、ライブはどうするんだ?」
本題を忘れていた。ナイスクリス!
「そうだな、行くという前提で話を進めていこう。もちろんこだまには付いてきてもらうが・・・」
本日2回目のセリフなのにも関わらずまたショックを受けた様な表情を見せるクリス。
「できました!〈簡易魔法・アイスヴァウル〉!」
「試し撃ちをしてみよう!」
未だに魔法という言葉を聞くと過敏に反応してしまう俺である。
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〜アルムスの森〜
「ここなら存分に試し撃ちできると思います。」
一体が大森林の森に俺とこだまと松村とホワイトドラゴンで来ていた。ちなみにクリスは家で引きこもっている。理由はイマイチ分からないが・・・
「まずはホワイトドラゴンの能力から見ていきましょうか・・・」
ホワイトデー限定でもらえる事が出来たらしいホワイトドラゴン。俺はいらないって言ったはずなんだけどな・・・
「さて、行きますよ・・・・・・」
「ん?どうしたんだ?」
こだまが急に黙り込むものだから、何かあったのではないかと心配した。
「どうやって技を発動させればいいんでしょうか・・・」
「知るかッ!!」
今日イチのツッコミが炸裂したのであった・・・
「とりあえずポ◯モンみたいにやってみたらどうだ?」
「そうですね、試す事が重要ですよね。ホワイトドラゴン!・・・・・・」
「今度はどうした?」
再度黙り込むこだま。なんとなく察しは付いているが・・・
「どんな技を使うのかが全く分かりません。」
だろうな、逆にそれがわからずによくもまぁ飼おうと思ったもんだ。
「全く、だらしないな・・・ホワイトドラゴン!ファイアブレス!!」
何者かのコールに応じるかの様にホワイトドラゴンは灼熱の炎を吐き出す。
「「誰だ!?」」
現れたのは黒髪ツインテールの少女と白髪ショートカットの2人組だった。
「かなり前からあなたたちの事を観察していた、AIのすずりです!」
黒髪ツインテールの少女は自らをすずりと名乗った。雰囲気からして活発な子なんだろうな。容姿のイメージ的には「にっこにっこにー」とか言ってそうな女の子をさらにロリにした感じの子だ。著作権的に大丈夫だろうか・・・とにかくこだまよりもロリっぽさが高い。
「同じくAI、すずりとの双子の姉のしずり。よろしくお願いするわ。」
こちらもまだまだ幼いが、かなり大人びた雰囲気を漂わせている。イメージ的には「ハラショー」が口癖のスクールアイドルの妹みたいな感じだ。髪色は雪を思わせる程の白さだが・・・
「それより、今どうやって技を発動させたんですか!?」
こだまは早速食い付く。口を開いたのは黒髪ツインテールのすずりだった。
「教えてあげてもいいけど、私達2人にお二方が勝つ事が出来たらね。」
勝負を申し込んできた。相手はAIだ。勝てるか?すずりっていう方はなんとかなるかもしれないが、しずりの方は確実に強い。雰囲気で分かる。とても双子とは思えない。
「良いでしょう。シュンペイはすずりを相手してください。私はしずりを・・・」
「待て!こいつらは俺たちを観察してたって言ってたぞ!俺たちの技を知っていてもおかしくない!ここは諦めた方が・・・」
勝敗の結果なんて火を見るよりも明らかだ。置かれている状況が違う。相手が有利すぎる。
「そんな理由で諦めるんですか?エターナルエンド。歴戦の王の私を負かした男でしょう?」
こんなカッコ良い事を言っても、結局の目的は自分の欲を満たす為なんだよな。
「仕方ない。負けても知らないからな?」
するとしずりが口を開いた。
「ちなみにあなた方が負けたら私達の命令を一つずつ聞いてもらうという事で良いですよね?」
するとこだまは俺の方へ顔を向けて「やっぱりやめましょうか」とか言ってくる。さっきの自信はどこいった?
「せっかく俺もやる気になったんだから、やるぞ!」
「なんでこういう時だけ本気になるんですか・・・」
「こっちのセリフだ!!」
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「では、条件は先ほどの通りということでよろしいですよね?それではいきますよ。」
しずりの合図と共にすずりは小さな火の玉を地に落とす。
「これが消えたら勝負開始ね!」
すずりは可愛らしい声で言った。
火が消えたと同時にこだまは詠唱を唱え始める。
「シュンペイ、20秒程時間稼ぎを願います。」
その時、すずりはパチンと指を鳴らす。
ボワァッ!!
灼熱の炎が一面に広がる。
「今何が!?」
驚愕する俺にしずりは説明を施す。
「私達はAI。あなたたち魔法使いと違って上級魔法以外は詠唱を必要としないの。」
なんだよそれ!こんな条件で勝てる訳・・・
「とにかく2人の意識を背ける様な事をしてください。詠唱を唱え終わる前にやられたら意味がありません。」
そうだな。数秒だけでも気を逸らさせよう。
久しぶりにイクセントを手に取る。
「覚悟!」
俺は全力で剣を振りかざすが、一向に当たる気配がない。
ガキィン!!
一瞬ではあったものの、お互いの持っていた剣がぶつかり合って鈍い音を轟かせた。ん!?なんでこいつが剣を?
向かい合っていたのは透明でいてさらに眩しい程に輝いた氷の剣を持っていたしずりであった。
「私の能力で作り出した武器、〈フリージングブレード〉。あなたと私の剣術、どちらが上か白黒はっきりさせようじゃないの・・・」




