引き篭もりも運動をしなければならない時代なのです!
はじめに、謝罪します!私、お正月限定特別ストーリー投稿すると言ったのですが、諸事情により投稿する事が出来ませんでした!なのでこの度は特別篇の投稿を控えさせて頂きます。
ちなみに今回は最終編集を行っていないので、矛盾点があるかもしれませんが、ご了承ください。
それでは、本偏、どうぞ!
「えー、皆さん、今日はお待ちかねの運動会、今回は940人もの人に集まっていただきました。今回の運動会の優勝賞品は〈上級簡易魔法書・アイスヴァウル〉です。あまり長々と語るのもあれなのでこの辺で、これより第121回、<始まりの街、フェノールタウン、ラズグル対抗大運動会>を開式致します!」
いや、待て!もう121回も行われてるのか!それはそれで驚きだよ。実はDEATH SENTENCEなんて関係ないんじゃ・・・
「ラグサ・アヴァロディ様、ありがとうございました。続いてルール説明、ラグサ・アヴァロディ様、お願いします。」
なんで一回下げたんだよ!可哀想だろ!
「はい、今回の大運動会の大きなルールをいくつか紹介します。プログラム用紙の2ページ目をお開きください。」
参加者はプログラム用紙に目を移す。プログラム用紙には次の様な事が書かれていた。
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①敵味方関係なく怪我をさせた場合は即退場。
②常識は守りましょう。
③試合に関係のなく、他人に迷惑をかける行為は一切禁止します。
④この運動会において、各職業特有の技の使用を許可します。
⑤以下のルールを守れた者から仲良く行いましょう。
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④について詳しく聞きたいのですが・・・
「えー、続いて来賓の方の紹介です。」
あー、学生時代の運動会の開会式で1番面倒くさいやつか・・・
「始まりの街市長・ラグサ・アヴァロディ様です。」
いや、お前かよ!お前、忙しいな!
「以上で、来賓の方々の紹介を終わります。」
方々?複数形?1人じゃん。ぼっちじゃん。
「シュンペイ、それは他人事じゃないぞ。」
ウチらのパーティの特技のテレパシーを使ったのか、俺の考えている事に対してクリスが答えてしまう。
「おまっ!それは失礼だぞ!」
「ま、今では私達と一緒にいるのだがな」
あれ?クリスが俺の立場に立って考えてくれた?今までにこんな事あったかな。
「以上で、第121回始まりの街、フェノールタウン、ラクズル対抗大運動会開会式を閉式致します。礼」
やっと始まるのか・・・いや、その前に
「こだま?カナさんはどこに行ったんだ?」
どこを見渡してもカナさんのいる気配がない。
「あぁ、あの人は少し遅れてくると言っていましたよ。彼女も彼女なりに事情があるのでしょう。」
「そっか・・・あ、あとルールの④について詳しく教えてくれないか?」
するとこだまは少し困った顔をして
「それは難しい質問ですね、なんと答えたらいいのでしょうか・・・」
考え込む姿はまるでわり算に悩む小学生の様だった。
「ほんとに他界たかいしますよ。」
もうそのネタやり過ぎてつまらなくなってるぞ。
「ま、簡単にいうと自分の職業で扱えるスキルなら試合に持ち込んでもいいという事です。ただ、以前話した簡易魔法の様な誰でも扱える能力は禁止されていますが・・・」
そんなのもあったな、えーと、あ、クリスが扱ってたやつか!
「シュンペイ、こだま、選手登録に行くぞ、ちなみに私達はラグズル組だからな。」
え?てっきり始まりの街かと・・・
「あぁ、私の家はギリギリラグズルの範囲内だからな!」
俺にそのテレパシー能力を教えてください。
受付に向かって選手登録を行う。
「あれ?あなたは、えーと、エターナルエンドさんですよね?」
唐突に俺の名前(?)を呼ばれる。
「えぇ、まあそうですが、なんで知ってるんですか?」
「忘れちゃったんですか、あなたがこの世界に来た時、職業選択の受付をやっていたのですよ!」
今では昔の事に過ぎないが前は薬草探しなんてやってたんだよな・・・
俺は自分の数少ない思い出を振り返る。
「もうこの世界に来て2ヶ月か・・・」
「つまりお前と出会って2ヶ月という事だな。」
そっか、クリスにはいろいろお世話になったもんな・・・いつかお返ししてあげないと・・・ん?そういえば
「なんでクリスは俺をパーティに誘ったんだ?お前程の実力なら他に入る事ができただろ?それにこだまも・・・」
疑問に思った事を口に出すと2人は黙り込む。
先に口を開いたのはクリスだった。
「なんとなくお前の匂いは周りと違っていた。私がこの世界に来た理由の問題で少し人と接するのに抵抗があったんだ。でもお前とはなんだか上手くやっていける気がした。それだけだ。」
ん?なんか嬉しいぞ!ていうかクリスに嬉しい事を言われるのがこんなに嬉しいとは思わなかった。
続いてこだまが口を開く。
「以前<記憶感知>の事は話しましたよね、あの時にシュンペイと私の趣味が近かったからです。細かい理由を話すとなるとながくなるのですが・・・。でも仲間になった理由にクリスはあんまり関係しないですよ」
「それはそれで傷付くな。」
クリスがショックを受けた様に座り込む。
「あれ?お前は俺とクリスのこれからの展開が気になったからとか言ってなかったっけ?」
記憶を掘り返してみればそんな事を言っていた気がする。
「あぁ、あれはあの場をやり遂げる為の嘘ですよ。どう考えても2人が恋愛に発展するとは考え辛いです。」
「そんな事もないと思いますよぉ。」
聞き覚えのある声がした。主の方を向くとそこには赤髪の美女、カナさんがいた。って、
「いくらなんでも体育着って!しかもそれ、中学生向けのやつですよね?」
カナさんの服はぎゅうぎゅうの体育着だった。短いのかおへそを露出している。それに胸元が凄く強調されてる。
「結構大変だったんですよ、でもそんなに可愛くないから着替えてこようかなと思ってるんです。」
恥ずかしいからそうしてください。
「んで、着替えた結果がジャージ(中に何も着ていない)という事ですか。カナさんは露出しない服を着れないんですかね?」
「ついつい着てしまうんです。肌が外に出てないと落ち着かないんですよね。」
やっぱ変態だ!この人・・・
「それよりカナ、お前は登録は済ませたのか?」
「はい、ちゃんと参加組もラグズルにしましたよ!」
クリスはちゃんと伝えていたようだ。さて、あと10分程で開始か・・・
「少し席を外しますね、行きたい所があるので・・・」
再度カナはいなくなる。
あいつも謎が多いよな。
「ちょっと君、いいかな?」
突然呼ばれたので後ろを向くと整った顔立ちの男性がいた。
「今回、賭けをしないか?」
「賭け?」
話しの趣旨も分かっていないのに勝手に話は進んで行く。
「今回の運動会、フェノールタウンが優勝したら君のパーティのこだまちゃんを僕の仲間にしてくれ。ラグズルが優勝したら僕の所有物を全て君にくれてやろう。」
突然の賭けに戸惑ったが、返事は決めた。
「いい話だ、確かにウチのパーティの女子共は個性豊かで顔立ちも良い。しかし、俺にとって不都合な点も多々ある。最近では嫌に感じる事もあるし、仲間の態度も豹変してきた。正直自分に自信を失いつつある。今回の賭けは俺にとってメリットしかない、とってもいい賭けじゃないか。だが断る!俺は現状に満足しているからな!」
ヤバい、言ってみたいセリフランキング4位の「だが断る」が言えた!
「でもなんでお前はこだまの事を?」
純粋な疑問だ。初対面だし聞いた事もない。
「そうか、確かにあの時はいなかったな。僕はこだまちゃんの元カレだ。彼女の金遣いの荒さを見て振ったんだけどな。」
あぁ、ハロウィン特別篇にこっそり登場してたあいつかw
「でもなんで今頃寄りを戻したいと?」
「彼女のそういう所を含めてこだまちゃんが好きだったからだ。」
なにこの人、怖い。この小説の数少ない男性キャラなのにとっても残念だ。
そんな会話をする2人の間にこの話題の張本人が現われる。
「シュンペイ、早く行きますよ・・・って、リョウさん!?どうしてここに!?」
「おぉ、貴方から来てくれるなんて、やはりこれは運命だ!」
「こだま、こいつなんか怖いから早く行こう。」
「そうですね。」
俺とこだまはクリスを連れてその場を後にする。
「貴方は本当にお美しい!僕好みの魔法使いに加えて幼女体型、そしてさらに適度な毒舌キャラ!そんなお方はこの世界にNPCと貴方以外存在しない!まさに僕のストライクゾーンど真ん中なのだ!あぁ、貴方の事を考えると夜中も眠れなくなる。あぁ、貴方と一緒に夜を過ごしたい!貴方の彼氏など僕以外務まらないだろう!こだまちゃん!貴方はどう思うかね?・・・いない!?」
あいつ、明日から羞恥心で外に出れなくなるな。可哀想に・・・
リョウは周囲から冷たい視線を浴びている。
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「そういやカナさん、結局来ないな。そろそろ始まるってのに・・・」
「あいつの事だ、また露出の多い服を着て登場する事だろう。」
否定出来ない。それほどまでにあの人の露出狂は定着してるのか・・・
「さぁ皆さん、これから第121回大運動会を開催します!皆さん、自分の組の優勝目指して頑張ってくださいね!」
アナウンサーが点呼する。始まっちゃった・・・カナさん、ちゃんと参加してるよな?」
だが、カナの到着など待たずに運動会は始まってしまった。
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「アリス、運動会だ、騎馬戦なんかは周りをボコボコにしても構わないぞ。」
「分かっています。しかも今日は姉に会う数少ないチャンスですしね。」
アリスという名の少女は笑みを浮かべた。
「あいつもあそこで構えているしな・・・カーナラル・・・」
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「ついに開催だね!屋台も出てるよ!しずり!かき氷食べよっ!」
「かき氷なんて私の能力でいつでも作れる、それよりフランクフルトを食べましょう。」
しずりはフランクの屋台を指す。
「ソーセージがあればいつでもつくれる!」
すずりもしずりの意見に反対する。
「まぁまぁ2人とも、屋台は運動会が終わってからにしましょ!」
「菊乃姉がいうなら仕方ない、じゃああとでかき氷ね!」
「フランクフルトよ!」
2人の喧嘩を「まぁまぁ」と言って止めようとする。
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1人木の下で少女は不敵な笑みを浮かべる。
「さて、これが最後の準備ですか・・・」
13話の投稿、終了致しました。早くも4章です。
今回のあとがきですが、いろいろと紹介したい事があります。
まず、私の友達の話です。私が小説を書き始めて少し経過した頃、友達に「なろう」の事を教えました。
最初は読者になってもらうつもりだったのですが、友達も興味を持ち、書き始めたようです。
今では自分の小説の話をする程の仲です。
友達も先日1話を投稿した様です。
友達の小説は「やましゅん」と調べていただければでますので、興味のある方は寄って行ってください。
2つ目ですが、本偏のスピンオフ的なモノを投稿しようと考えております。
しかし、現状の進行度ではネタバレ多く含んでしまうため、しばらく投稿出来ません。これまでにも何度か新しい小説を書きたいと言ったのですが、結局挫折してしまっています。しかし、本偏のスピンオフとなるとやる気が湧くので、その時をお待ちください。
最後です、特別篇の話なのですが、これまでハロウィンとクリスマスを投稿してきました。今回お正月限定特別ストーリーを投稿出来ませんでしたが、来年は投稿します。また、この他にもバレンタイン、ホワイトデー、エイプリルフール、七夕、夏休みで投稿する予定です。
今後共、引き篭もりの俺が刑務所で変な労働を受けているをよろしくお願いします!