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妖怪の弁護士さん  作者: 大武 龍一
プロローグ 遠野、妖怪と弁護士
1/2

遠野の地に立つ

短い文章ですが・・・。


夏も本番を向かえ日差しは強くなるばかりだ。8月に入り日本全国で猛暑日を記録している。今年は例年に比べ特に暑くいくら電車の中といえどクーラーは気休めにしかならず、鞍馬鳴子は霹靂とした気分で先ほどから変わらぬ田舎の景色を眺めていた。


『次は~遠野~遠野~。お降りのお客様はお忘れ物にお気をつけてください。』


車掌のアナウンスが車内に響いた。閑散とした車内だが目的地に近付いた乗客はさっそく準備をはじめる。


「ようやく・・・ね。」


鳴子もそんな乗客の一人であった。そも、彼女は東京から東北新幹線を使い乗り継いで来たのだ。朝は早く、それでいて時間が追うごとにうだるような暑さが襲うのであるからたまったものではなかった。そんな状況からの脱却が見えてきたのだ。独り言のひとつも漏れるというものだ。


電車は目的地である遠野駅を眼前に控え、減速を始めた。電車特有のかなきり音が耳に痛い。

鳴子は慣性の法則に従って進行方向へと体勢を崩した。が、幸いぶつかりはしなかったが

東京ではこうはいかなかっただろう。羞恥心のせいか鳴子は仄かに頬を赤く染めたが気を引き締めいつものぶっちょう面へと整える。


そうしているうちに無事電車は駅へと到着した。


ドアが開くと同時に大音量の蝉のオーケストラが出迎えた。熱風とともに奏でる調べは鳴子のやる気を否応なしに奪っていく。


「やっと・・・やっと着いた・・・・。」


呟かずにはいられなかった。8時間かけて来た矢先がこれである。


すでにホームには人などいない。そもそもの利用者自体がさほど多くないのと今が昼過ぎというのも合わさり数人が降りた遠野駅は鳴子を残して全員足早に改札へと向かったのだ。


「なんで・・・なんで私はこんなところにいるのよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお――――――――――――――!!!!」



鳴子の渾身の叫びに応えるのは蝉しかいなかった。



お久しぶりです。ラーメンがなかなか書けないので短いですがこっちを書いていきます。

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