酩酊の夜
使用お題よっつ
「ん……夜……?」
立ち上がりかけた囚人は全身に蔓延る虚脱感に気づいた。
本を閉ざし、周囲に視線を巡らせようと動き難い体に鞭打つ。確認をしなければならないのだ。這いよるは危機感。
瞬間、不意に口元が灼けるような掌で塞がれて。
「コンバンハ……」
首筋に当たる牙の感触と、甘い火薬の香り。
「や……め……」
弱々しい言葉は、誰にも届かない……。
逆らうことなど出来ず啜りあげられる血の抜けていく虚脱感。ゆるり与えられる悦楽。
拒否の言葉など次第に薄れ、ただ陶酔の海を揺蕩う。
それはただ堕ちていく感覚。
きっと生きてはいけないそんな予感がするものの逃げることはできない。
囚人は堕ちてゆく。快楽の高み。愉悦の海。宇宙のどん底へと。誰かが囚人に手を伸ばした気がしたけれど。
快楽愉悦に満たされ心地よく疲労し全てが気だるく麻痺していく。
その伸ばされた手は見えず届かない。
「疲れちゃった……、悲しいなあ……、痛いなあ……、ありがとう……」
愉悦快楽しかし、同時に苦痛。
救い手に成り得た誰かは救いようのない状況に力不足に罪悪感に苛まれ、その場に立ち尽くした。「もう二度と会うことはないね」そう笑う吸血鬼。
「君は僕のモノ。僕だけを見て僕だけに染まって」
甘い言葉が囚人に降り注ぐ。
香り立つ甘い火薬。
危険の匂いに酔いしれ溺れる。
囚人は誰もいない地の底で幸せを感じながら息絶えました。薄れゆく意識の中で仲間だった大好きな人が見えた気がしました。
「ありがとう……」
届くことのない最後の言葉。
最後の涙は赤い石に変わりました。
それは残された魂のカケラ。
「これで君は僕だけのモノ」
ふわり笑う。
「誰にも、渡さない」
「って夢を見たんだ。飲みすぎたかなぁ」
そう言って笑う君の首筋。
ひっそりと紅いしるしが笑う。
「ん…夜…?」
立ち上がりかけた。。は
全身に蔓延る虚脱感に気づいた。
瞬間、不意に口元が灼けるような掌で塞がれて。
「コンバンハ…」
首筋に当たる牙の感触と、
甘い火薬の香り。
「や…め…」
弱々しい言葉は、誰にも届かない…
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は堕ちてゆく。宇宙のどん底へと。誰かが手を伸ばした気がしたけれど。 http://shindanmaker.com/526249
『疲れちゃった…、悲しいなあ…、痛いなあ…、ありがとう…。』罪悪感に苛まれたから、その場に立ち尽くした。もう二度と会うことはないね
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は誰もいない地の底で幸せを感じながら息絶えました。薄れゆく意識の中で仲間だった大好きな人が見えた気がしました。
「ありがとう…」
最後の涙は赤い石に変わりました。
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これはほぼ文を繋ぎ合わせただけ。むぅ




