表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自縄遊戯  作者: とにあ
376/419

マツリ

使用お題ひとつ

 風が吹いた。‬

 見上げれば神社に続く石段と森が夕日に晒されて黒く浮かび上がっている。‬

 足下で妙に踏ん張る愛犬を宥めすかして早くここから去りたくてしかたがない。‬

 鈴の音がする。‬

 チリンと澄んだ高い音。‬

 「陽が落ちるよ」‬

 そう言って微笑んだのは知らない男の子。白いシャツ白いジーンズ緑のパーカー。‬

 手首が後ろにくいと引かれた。‬

 見下ろせばじりと踏ん張る愛犬。‬

 「お祭りにこないなら早くおかえり」‬

 よく見えない顔。動く唇に視線が吸い寄せられる。夕暮れの空ようやく動いた愛犬と帰路につく。‬

 振り返れば、山は夕陽の逆光で黒々と闇に沈んでいる。‬

 祭囃子も豆粒ほどの灯りひとつ見えない。‬

 ぐいと引かれて駆け出した愛犬を追う。‬




 いつもの朝のいつもの路地。‬

 「振り返ったね」‬

 見知らぬパーカーの人が通りすがりに囁いた。‬


「夕方の神社」で登場人物が「出会う」、「犬」という単語を使ったお話を考えて下さい。

#rendai

shindanmaker.com/28927

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ