炭酸飲料
使用お題ふたつ
君はきっと知らないだろうね。だって僕は君に伝えたりしないもの。
僕は君に救われた君は僕にとって救いであり希望。
君の意思なんかどうでもよくて、君という存在を僕は救いの籠と思いつめた。
それは僕の思い込みだし、僕の願いでそれで君を縛ったりはできないし密やかに想いを馳せるくらいなんだ。
だから、君はきっと知らないまま。
世の中知らなくていいことなんて山のように積み重なってる。かさりと崩れはじめればずるずると雪崩れていくばかりだから僕は君に伝えたりしない。
だって君に触れることなどもう有り得ないと僕は知っている。
水色のビー玉をぎゅっと押しこむ。
冷やしあめよりしゅわしゅわと弾けるラムネ。
誰にも何にも奪わせない。
積み重ねられる記憶が忘却に奪われていくというのなら幾度となく内側で繰り返そう。
それがきっと先に進めないことであっても。
心の内側で君を想うのは自由だろ?
ゆるされないと忘却の流れに誘われても、ああ、そうだろ。大切だと思えるものを世界ごときに、渡してたまるか。
進めずに澱んでいくと言われてもきっと澱み汚れるのは僕だから。そう、そんな些細なことはどうでもいいんだ。
夏色にあおる炭酸の強いラムネは涙の味がした。
お題は『世界ごときに、渡してたまるか』です。
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「君はきっと知らないだろうね」で始まり「炭酸の強いラムネは涙の味がした」で終わります。
#こんなお話いかがですか
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