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白く染まる頃
使用お題ひとつ
離島に渡り、ただ一人の生活がはじまる。
別れの握手は儀礼的でつまらなかった。
真実なんてどうでもいいと思いつつ、私は私の真実を求めはじめる。
そこに誰もいなくても私は止まることができないのだ。
何もない時間など一瞬たりとも許されないカツカツと余裕のない生活。
0と1の羅列を組み上げてゆくには環境の維持が必要で、それを行うことは私にしかできなかった。
「真実には辿りついたのですか?」
まぼろしの貴方が笑う。
「真実?どうでもいいわ。私の真実は貴方が迎えに来てくれたことだもの」
髪が白く染まる頃までに私はあの再会の夢を現実にする。
偽り?
真実?
どちらでもいいわ。
私は0と1の羅列で貴方ともう一度過ごすのだから。
提供するのは「真実?」,「離島」,「0と1の羅列」,「握手」,「白髪」です。
#五つのお題出してみったー
https://shindanmaker.com/716015




