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月の夜
使用お題ひとつ
ふぅわりとまだ冷たい風がカーテンを揺らす。
空を見上げて月の訪れを待つ私はまるで強欲な子ども。
あれも欲しい。これも欲しい。なくしたくないとできることもできないこともわからないまま、ただ求める。
思い出の中の光景は美化されていて、現実味が薄い。
月が出れば、月が見えれば、きっと、帰ってきてくれるのだ。
だって、もうじき春休みは終わるから。
私は進めるって見て欲しい。
感じたいの。
「おかあさん」
親を求める私の呟きはただ風にさらわれる。
あなたへの10のお題は
1:カーテン
2:強欲
3:子ども
4:風
5:春休み
6:持つ
7:現実
8:思い出
9:親
10:月
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