独白
使用お題ひとつ
わからないの。
金色の髪。青い瞳。白い肌。鏡に映るママのミニチュア人形。
私のためと唄って認められたいのはママ自身。
いつしか期待されるのが怖い。私はあなたにとってなんだったの?
聞きたい。聞きたくない。
それでも、あなたに見てほしいと思ってしまう。
なぜ母を恋しく思うのだろう。
なぜ恋しい母の姿があなたから他の誰かにうつらないのだろう。
なぜあなたが母なのだろう。
卑怯だと思う。
卑怯だと思う。
言葉は少ない。それでも私に良かれと動いてくれる。
それなのに。どうしてママを見てくれないの?
ママはただただ不安なのに。
黒い髪黒い瞳。私はカケラもあなたに似ていない。
私はあなたにとってなんですか?
迷いなく娘と呼べる私なのかが不安です。
あなたに期待されないことが怖いの。パパ。
逃げてしまう私は卑怯だと思う。
わからないの。
わからなくなってしまった。
怖いし、卑怯だと思う。
誰かを卑怯と思いながら自身を卑怯だと思ってる。
あなたはきれい。
嫉妬の緑。罪の赤。
すべてを素通りさせていくうつろな無関心。
あなたは私の理想。
嫉妬する緑はあなたの瞳。
絡みつく罪の赤はあなたの髪。
私は二番目でいい。
あなたにとっての一番でなくていい。
あなたが好き。
カケラほどの興味でも私に向けてくれたそれだけで私はあなたを好きであり続ける。
人は変わるわ。
いつか足りなくて憎むのかもしれない。
それでもずっと、無関心にはなれないのだと思う。
私は卑怯だから、言葉にはのせないの。
あのね。いつか、あなたと同じ色が欲しいの。
とにあで痛苦しい恋の3つのお題:『期待されるのが怖い』/『あなたにとってなんだったの』/『卑怯だと思う』
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