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サングリアプラネット
お題ひとつ
アクアマリンの谷底を通って
サファイア岸壁から海へと
流れ落ちる大量の水は白ワイン
細かく砕けたサンドストーンの浜辺で綿菓子みたいな羊毛の茂みにもたれかかる
エメラルドの柵をぴょんぴょん跳び越える羊草
灰色の空が広がってる
手を伸ばせば届きそうなホオズキが太陽
夜になればボタンの月にスパンコールの星が空いっぱいに広がる
オレンジカルセドニーのグラスに海水を注ぎ
ああ
気分はサングリア
ブラウン管の内側で僕にも忘れられた
宝石プラネット
スピネルの丘にジャスパーの高原
クオーツの森に降り落ちる
スパンコールの星の雨
ホオズキが赤々と熟れている
蛇の目石が見上げる灰色大気
電波の届かぬブラウン管宇宙
サングリアに染まる海の水
酔った時だけまわりだす
ああ
宇宙の夢を見た
星はブラウン管の宇宙にあり、太陽はホオズキの実、月はボタンです。
地面は羊毛と宝石で出来ていて、空は灰色、海は白ワインの色をしています。
誰からも忘れられ、ひっそりと回り続けています。
#惑星あなた
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