冬の雨
使用お題ふたつ
「愛されるより愛したいの」
「愛されていればいいだろう?」
私の決意を馬鹿にしたように笑う大叔父は私のひとつ上。
「私が欲しいのは貴方よ」
軽く睨んで突きつける。貴方が当事者なのよ。と。
動揺しろ。動揺してよ。
小さく笑った貴方の顔が近い。
あんまり近いと震えてることがばれそうでこわい。
「欲しいのは体? それとも心?」
耳元で囁かれる甘い毒。
そんなの。
「全部に決まってるでしょう」
体だけでは満足できない。
心だけで体は別の女のものなんて許せない。
快楽も不都合も全て私のモノにしたい。
強欲な性に嫌悪が走る。
それでも全部全部私のものにして愛したい。
「ワガママなお姫様」
耳に吐息と温もりを感じて小さく声がもれる。顔が熱い。これ以上ない近さ。
さぁさぁと雨の音がする。
内ももに感じるデニムの生地。ここがどこかなんて意識から抜け落ちてる。ただ障子のむこうから聞こえる冬の雨。
「なんでそんなことを言うの。わかってたでしょう?」
声がうわずる。
こわくないわ。
貴方に去られるより。
「約束して」
「なにを?」
なんだって頷きたい。
「俺を忘れるって」
貴方は動揺する私の唇をその唇で塞ぐ。
無理だと叫びたい。
ヒドいと叫べばきっと笑顔で肯定するだろう。
「なによ。そんなの貴方なしで幸せになれよ。って言うようなものじゃない」
解放の隙をついて荒れる言葉を突き付ける。荒れる。ひどいひどい。動揺する。視線を逸らす。
肯定してる表情なんか見たくない。
思考が千々に乱れてまとまらない。
「みんなに祝福される幸せの道を歩いてくれると俺は嬉しいよ」
「他の誰かに肯定されて羨まれてもそれは私の幸せじゃないわ!」
もっともかもしれなくても、私にとってはあんまりな言葉に声が高くなる。
「嫌いよ。どうしてわかってくれないの。私が欲しいのは貴方だけだわ。貴方じゃなければ意味がないのに」
どこか冷静な部分が感情になって暴言を吐いている自分を断じている。
みっともない。大人げない。イイ女じゃない。
自棄になって縋って彼は私を見てくれる?
そんなふうに私は見られたい?
「嫌いよ。私から逃げ道を奪うの。そんな貴方が大っ嫌い」
謝罪なんか聞きたくないから言葉をつづける。
「嘘よ。本当は、大好き。どうして嫌いに憎んでしまえないのって思えるくらい好き」
ねぇ。困って。たくさん困って。その瞬間だけ貴方は私のもの。そっとその広い胸元に頭を寄せる。
心臓の音。
唾液を飲み込む嚥下音。
どっちの心音?
「愛されたくて愛したいんならその先はどこにいくのさ」
愛されたくて?
「違うわ。愛したいの」
「自分を愛したい?」
「違うわ。そうじゃないわ」
私を愛する?
上手に立ち回れない私を愛するなんてできないわ。
だから愛されちゃダメ。
額に落とされる温度。
貴方にとって私はどこまでも子供なのかと心が沈む。
どこまでも冷静なあなたが悔しい。
「ねぇ、私は少しは貴方の心をひっかけた?」
悔しいから笑うわ。
強がりでも背伸びでもあなたに届きたい。
「今日の雨が必要以上に傷に沁みるよ」
楽しそうに笑われて悔しい。
知ってる。
貴方の心は私にない。
「愛されるより愛したい」「約束して」「本当は、大好き」という3つの台詞を盛り込んで、冬のお話を創りましょう。
https://shindanmaker.com/616070
「どこにいくのさ」「なんでそんなことを言うの」「幸せになれよ」という3つの台詞を盛り込んで、雨の日のお話を創りましょう。
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「うっわ。やべぇ。兄貴と甥にヤられるって!」




