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記憶の鎖  作者: 空き缶
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第十一話:願い

なんで私の出番がこないのよ!

せっかく題名までになったのに・・・。

ではこんな作品でも楽しんで読んでください。

by梓

第十一話

もらった通帳のことは後回しにしておいた。

今は悩み事もなく楽しんでいたいから・・・。


今日の昼休み、次の時間は体育。俺はみんなと野球をしている。


「おっしゃー!ナイスピッチ!」

「さすが双子バッテリー!」


なぜか栄介と健介はバッテリーを組んでいる。これも普段見せないところとして、心に納めておこう。

体育の時になれば、二人のコンビネーションを存分に見せてくれるだろう。

今度は栄介たちの攻撃になった。ピッチャーは、野球部の正ピッチャーが担当している。

栄介が打った。ボールが飛ぶ。そして重力があるから落ちていく。

人がいる。ちょうど落下点だ。もちろんボールを見ていなかったから避けられるはずもなく・・・。


ドカッ!と当たった音がした。

誰かこちらへ乗り込んでくる。

誰かと思ったら斑鳩先輩だった。


「おいこら!なにさつきにぶつけてんだ!?謝れ!」


リョウ先輩・・・。怖いです・・・。みんなもろ萎縮しちゃってますよ?

それに先輩も霧月先輩ほっておいてるじゃないですか・・・。

でもそれを言ったら、なんかありそうなのでやめといた。

俺には自ら不幸になる趣味はない。


いろいろと向こうで栄介に文句をつけている。

俺はその間に霧月先輩の元へ向かった。

体を揺らしてみる。微妙に反応があった。


「せんぱ〜い?大丈夫ですか〜?」

「ん・・・空君・・・手さわりたい・・・。」

「ちょっと待てぇ!」


叫びながらつっこみを入れる。それで先輩は目を開けた。

いっていた内容はおぼえていないようだ。僕は二重の意味で安心した。

安心したのはすぐに驚きへ変貌した。

先輩が鬼神のようなオーラを放つ(ように見える)。周りの人は先輩を避けて動いている。

あまりにもおかしくて、気になる。俺は斑鳩先輩のところへ走っていった。


「いか・・・、じゃなくて、リョウ先輩!」

「お前も殺されてえか!?っていっちーじゃんか。どうしたんだ?」


一瞬びびった。めちゃ怖い。なんか栄介ぼろぼろですよ?

栄介をその辺にほっぽって俺に話を要求してきた。

俺が言ったのはたった一言。


「あれです。」

「あれ?」


先輩は俺の指し示す方向を見つめて、諦めたような表情になった。


「あれね〜鬼神モードになっちゃってるわ・・・。いつも私でもとめるのが精一杯だしな。何かやりたいことやったら止まるよ。」

「それ以外に止める方法ないんですか!?」

「あるけどねぇ・・・、わかんない。」


おいおいちょっと・・・。困るよ・・・。ほんと。


「毎回違う方法で止めてたからね・・・。何とかして止めてきて。彼氏だろ?」

「か、彼氏・・・。」


顔が少し赤くなる。やっぱりその響きは恥ずかしい。


「わかりました。がんばって止めてきます。」

「それでこそいっちー!がんばってね〜。」


無責任・・・。その言葉が頭をよぎる。

なにをすれば止まるんだろう?とりあえず先輩のところへ行ってみた。


なんでバッターボックスで打つ構え?

しかも健介にピッチャーやらせているし・・・。


「健介!なにやってんの?」

「あの先輩に投げろって言われて、投げないと栄介にみたいになるよって・・・。」


めちゃくちゃだ。しかも健介は震えている。

先輩のところへ走る。そしてバットをひったくった。

これでどうなるんだ?止まってくれるのだろうか?


・・・、止まらなかった・・・。

今度は俺の方に向かってきた。俺は逃げる逃げる。必死で足を動かすが、先輩はサッカー部。体力は俺より多い。

そして追いつめられた。


「ちょ、ちょっと先輩・・・、止まってください!」

「バット〜。」


駄目だ。なんか、どっかおかしくなってる。そして俺に飛びかかってきた。

俺には逃げ場がない。受け止めて、転ばされた。

もしかしたら・・・。思いつきじたばた暴れている先輩を抱きしめる。


「ふにゃ〜〜〜〜。」


先輩は変な声を上げて止まった。脳がオーバーヒートしたのかな?だけどこの体勢・・・、誰かが見たら誤解しそう・・・。

そこにリョウ先輩が現れた。最悪だ・・・。


「あ〜〜!!!さつきに抱きついてる!!!」

「誤解ですって!」

「そんなこと言う人ほどねぇ・・・。」


そういい哀れみの視線を向けてくる。俺は説得を諦めて、いろいろあって倒れた先輩を保健室へつれてった。


---------------------------------------------------------------------------------------

保健室で寝かせてもらう。今は穏やかな表情だ。

保健の先生は今は職員室だろうから、二人きりだ。

二人きり・・・・。

いけない妄想が頭をよぎる。


「駄目駄目!」


顔を真っ赤にして追い出す。端から見たら変人かな?そして視線を校庭へ向ける。

今はリョウ先輩がバッターボックスにいる。

振った?なんかものすごくスイングスピードが速かった気が。

飛ぶ。ものすごく飛んだ。

ガシャン!どっかの窓が割れた音。リョウ先輩はどうしたんだ?


「い、いねぇ・・・。」


足が速い。もう校庭にはいなかった。


「あ・・・、空君?ここって保健室?」


先輩が目を覚ました。ねている顔もかわいかったけど、起きているほうが安心する。


「そうですよ?ボールが当たって、気絶したんでここつれてきたんです。」

「じゃあ気を持ち直したから帰るわ。ありがとう。」

「そんなこと言わないで今日次の時間さぼりましょ?話もしたいことですし。」


言っておくけど、俺はまじめだから今まで授業をさぼったことはない。寝たことはあるけど。

雑談を交わす。たまに外へ視線を向けて校庭を見る。

チャイムが鳴ったけど気にしないで話し続けた。

栄介と健介怒られてるかな?

先輩と話しているのはとても落ち着く。

こんな時間は永遠に続きはしない。それがわかっていても、なお祈ってしまう。


『こんな時間が永遠に続きますように』って・・・。

こんな言葉がベタなのは分かりきっている。でも、僕はそれでも願う。



さつきside


目を覚ましたらそこは保健室だった。辺りを見回すと空君が外を見ていた。

横顔もかわいい・・・。きっとかわいいって言う形容詞より、かっこいいの方がいいだろうけどね。


「じゃあ気を持ち直したから帰るわ。ありがとう。」


私がこんなことを言ったのは、二人きりが恥ずかしかったから。

でも空君によって押し切られちゃった。私ってそこまで危険って思われてないのかな?

魅力もないのかな・・・。

どんどん私の気持ちは暗くなっていく。でも、空君と話しているうちに元気が出てきた。

自分のことだけど単純だなぁ・・・って思う瞬間。


やっぱり私は空君のことが、好き・・・。って恥ずかしい!


私たちは一限分休んで授業に復帰した。空君はちょっとしかられたみたい・・・。大丈夫だよね?

そしてリョウと合流して授業の最中に話をした。


「二人きりどうだった?」


わかっててやったの!?ちょっと非道い・・・。


「楽しかった、いろいろ話せたけど、一番おもしろかったのはアンタのことよ。」

「なにが?」

「窓ガラス。バッティング。」


空君から聞いた話を私はしてやった。リョウはがっくりとそれを受け入れた。

リョウはこんなことではくたばらないことを経験上知っている私は、攻撃を待つ。


「さつきさぁ・・・。」


リョウは、私が意識を失ったときにあったことを話し出した。


そして私も撃沈する。

話も程々に授業に集中した。

私は集中できなかった。空君相手にあんなことやこんなことを・・・。


それでも空君は受け入れてくれる。告白を受けたからには私のことがす、好きなんだろうけど。

どうしてだろう?

一応、今度遊ぶ約束は取り付けることが出来た。そのときに聞き出せるかなぁ?

執筆のペースはどんなもんがいいんでしょうか?

こんな区切りかたで大丈夫でしょうか?

第一見られているかどうかも・・・

こんなのですが見てくれたかたはありがとうございます。

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