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私の彼氏は人気俳優でVチューバーです?  作者: 秋原かざや
本編

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7/12

神絵師大慌ての巻

 どどどど、どうしよう、どうしよう!!!

 楽しみにしてたけど、羅那くんが……いや、シドくんが……コミケ会場に来ちゃう!!!

 え、会えばいいじゃんって? 無理無理無理っ!!!

 雲の上のような理想を現実にした人を前にしたら、絶対に私、正気を保てないと思うの!!

 それにそれに、きっと、私……。


「羅那くんに捕獲されるのが目に見えてるっ!!!」


 ぽわぽわぽわーーん。

 以下、サナの妄想です。


 壁サークルスペースにて。

「なっ……そんな、君だったのか、サナ。君が僕のガワを作ってくれた絵師だっていうのか?」

「え、えっと……黙っていてごめんなさい。でも……」

「いや、許さないよ。だから……これからは僕の側にいて欲しい。僕は君のことが……」


「だ、だめえええええ!!!! 心臓が耐えられない!! うううん、推しは遠くから見るのが鉄則!!! 無理無理無理無理!!!」

 思わず、真っ赤になる顔を抑えて、私はその場でしゃがみ込む。

 よかった、今、家でよかったよ。

 いや、深夜の配信だから、家にいるのは当然なんだけど……けどけど、ホント無理っ!!!


 こんな状況耐えられない。

 と、なると……かくなる上は……!!


『あーサナ姉、珍しいね。なんかあった?』

「ごめんね、星流、側に美風もいるんでしょ? なら、一緒に聞いてくれる? 二人が欲しいって言ってたゲームソフトを一つずつ買ってあげるので、また、売り子を頼みたいんだよ。いいかな? その、コミケの日に……仕事が入っちゃって」

『りょー。ラッキー。丁度、欲しいのあったんだよね』

『でも、珍しいね。直に手売りするのが趣味なサナ姉が、サークル参加休むなんて』

「まあ……仕事だし……ね」

 言えるわけない。ヤバい客が来るから逃げてるなんて、流石に双子の妹達には言えない。

 ついでにいうと、妹達には既に、売り子のノウハウを叩きこんでおり、どこに出しても問題ないくらいです。はい。

『で、新刊はどのくらい?』

「今回は1冊だけだよ。それにノベルティをひとつつける感じだね。1セット1000円の予定」

『りょ、美風もオッケーって言ってる』

「じゃあ、後で欲しいソフト、教えて。それじゃーね」

 ぷつんと、電話を切って、ほーっと息を吐く。


「これで当日は……どうにか避けれるかな……」

 今はまだ……会えない。

 しかも、あんな格好よすぎる推しにあったら、きっと……。


 今までの関係とか全部……吹っ飛んじゃうと思うから。


 そして、私はせめてと存分に力を込めた新刊を完成させるのであった。

 また羅那くんに似てる彼を出しちゃったけど、それは見逃して欲しい。うん。



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