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私の彼氏は人気俳優でVチューバーです?  作者: 秋原かざや
本編

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3/12

なんかすごいの来ました。ええ、マジで?

 今日もまた、深夜に楽しく、美咲ちゃんと原稿書いています。

 まあ、自宅でチャット繋げて、話しながら原稿を書いてるって感じなんですけど。

「で、美咲ちゃん。ラフが出来たよ。こんなんでい……」

「ひゃううう!!! さいっこう!! サナ、大好き!! うおおお、キタキタキタ!!」

 あ、美咲ちゃん、ターボ入った。

「喜んでくれてよかったよ。じゃあ、このままペン入れしちゃうね」

 と、美咲ちゃんの小説の挿絵のペン入れをしていくと。


 ――ぴこーん。


 あ、依頼のメール来た。


「あれ、サナ。急に静かになったよ? どうかしたの?」

「…………どうしよう」

「ん? なんかあった?」

「美咲ちゃん……ヤバい相手から……依頼、来た……」

「ヤバい依頼? もしかして、ヤクザとか? そういうのなら、即却下だよ。無視しなよ」

「それならいいよ……どうしよう……えっ……」

 もう一度、依頼内容を確認する。


『突然すみません。あなたに、Vチューバーのイラストをご依頼させていただきたいのです。

 あなたのイラストは、僕の心を打ち貫きました。

 今なら、あなたの耳元で囁いてもいい。……あ、すみません、興奮しすぎて……いえ、そうではなくて。

 とにかく、あなたのイラストは僕の好みで、神なんです。

 あなたに、以下の内容で、Vチューバーのイラストをお願いしたいのです。

 まずは前金で……』


「え、10万円……いや、入れすぎ」

「はあああっ!? それ、凄く実入り良いじゃない!! で、内容は?」

「Vチューバーの外見イラスト……」

「サナ、受けなよ。前に言ってたじゃん。Vのガワ作ってみたいって、夢かなったじゃん!! ヤクザでないなら、やりなよ!! 私なら迷わずやるっ!!」


 美咲ちゃんの言葉に私は言葉を詰まらせる。

 わかる、分かるよ……私だって、普通の依頼なら……受けてた。

 けど、このメール文章……っていうか、誰かコレ、チェックしてないでしょ!!

 絶対…………羅那くんの暴走だって、分かるよ、コレ!!!!


 彼好みの、魔剣士さんだなんて……もう、秒で書けるよ、くっそーーーー!!!

 いいよ、やってやんよ。

 私だって、同人漫画家の端くれ。やらせてもらうよ、こんちくしょーーー!!!


 でもこれ、絶対に私だって気づいていない内容だよね。


「美咲ちゃん……受けるわ」

「え?」

「ついでにいうと……もうラフ出来たから、ちょっと聞いてみる」

「そうそう、さっさと引き受けて……って、もうラフが出来たって、えええええ!?」

 そうこうしてると、またぴこんと、メールが届いた。


『ありがとうございます、ありがとうございます!!

 えええええ、なんで、こんなにイメージ通り、いえ、それ以上にもうピッタリすぎる!!

 ああああ、凄いです、凄いです!! 残りの10万いえ、20万出させてください!!』


 それは入りませんと即座に返事を送った。

 つーか、10万だけでもお釣り来るし。あ、ラフで使わないでください。ちゃんと清書します。

 ……これって、早く送らないと、絶対、ラフで使う気だろ、コレ。それだけはやめてーーー!!!


「ねえ、サナ。今、必死に塗ってる?」

「塗ってる……だって、アイツ……ラフで使うって馬鹿なことを言ってきたから」

「……はぁ……!?」

「絶対に使うなよ……使わないでよ。今、仕上げてるからっ!!!!! よし、ギリギリできたっ!!!!」


 ばしゅっと出来上がったばかりの完成品を送っておいた。

 ああ、でも、急いで仕上げたから、マジで満足してない。

 なんなの、なんなの!? 暴走しまくりじゃない? ……後でもっと完成品を送ろう。そうしよう。なんかもう疲れた。


「えっと、サナ……お疲れ」

「うん、お疲れ。ごめん、今日はもう寝るわ……無理。疲れた」

「おつーー!!!」


 そして、そのまま布団の中に入って……翌日。

 もう彼がVチューバーになってて、びっくり仰天するんだけど……。

 そんなこと知らずにまた、凄い告白される羅那くんの夢を見て、幸せなひと時をすごしていたのだった。





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