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だから‥‥  作者: いづる
3/4

3歩うしろから ②

明日は久しぶりの休みだと言うのに、


うれしいはずの喜びという感情や気力や、元気さえなく彼は枯れていた。


そして日が完全に落ち、食わず飲まずの反動(急激な空腹)が彼を襲った。


その瞬間彼の頭には空腹を満たす事が付け加えられ、


一瞬で彼の脳内を占拠した。




何も見えない暗闇の中でも


彼は心から食べ物を欲し


鼻は近くの食べ物の匂いを嗅ぎ分け


目は常に一点を虚ろな目で見つめた。


足は重々しい足取りでも、


1歩また1歩と歩数を重ね 確実に前へと踏み出していた。


公園の近くまで来た時だった。


ーコンビニが見える距離だ。ー




振り返ればこのひと月、ほとんど休み無しだ。


少数精鋭での仕事に不満は、数え切れないほどあった。


けれど俺より先に同僚が、仲間3人を連れて辞め、しわ寄せが残ったものに被さったのだ。それでも、久しぶりに4日まとまった休みが取れた。




その時、白いスバルが、一時停止を無視してすごいスピードで、走ってきた。「危ないなあ。こんな狭い道を」と、誰にでもなく呟いてい時。


ドスンと、何かにぶつかった鈍い音がした。


なんだ? 白いスバルが去った時。キャンキャンと、悲鳴のような声が響いた。




近づいて見ると子犬だった。しかし、血は流してない。良かった。怪我はなかったか? 顔を、自分に向けて持ち上げて見る。あどけない顔が、可愛さを引き立たせる。すると次の瞬間、後ろ両足がだらんとぶら下がっているのに、気がついた。(えっ)試しに地面に身体を立たせてみると前足だけで、体重を支えきれないのか体勢が崩れる。




今の。白いスバルがひき逃げ犯人か。(許せねぇ)とは言うものの、俺のアパートじゃ飼えない。その前にコイツを病院に連れていく、費用だのなんだの・・・無理だよなあ。


せめてもの、気遣いというか。近くにあったダンボール箱に、子犬を入れて近くの公園のブランコ近くに置いておく。(誰か気がついて、連れていってやってくれ)


「ごめんな。おまえを、飼ってやれないんだ。」




くうん、くうんと手を舐めてくるが、やるせない思いでその場を離れる。

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