表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/48

11more.タ・ケノコ・ス(サマーブリージア王女視点)

ロゼット王子は何やらごそごそとし始めた。


「...?」

私は望遠鏡を取り出し、彼の手元を覗く。

すると、見えた。


彼は大きな鞄から、何かを取り出しているようだ。

そして取り出したものを...着た。


これは...


これは...!?


「えっ...!?」


そこにいたのは、タ・ケノコの化身"タ・ケノコ・ス"だった。


タ・ケノコ・スは腕で三角形を作った。

そしてしゃがみ、上に伸びた。


「...!?」


そしてまたしゃがみ、上に伸びた!


「......っ!?!?」


それは豊穣の舞...タ・ケノコ・ス・ダンスだった。


「わ、私...」

望遠鏡が手からこぼれ落ちる。


「こんなことされたの......初めて...」

どくどくと心臓の鼓動が早くなる。

顔が熱くなって...つい頬を両手で抑えた。


今までこんなふうになったことなんてなかったのに...


恥ずかしくなって、私は急いでカーテンを閉めた。

そして便箋を1枚取り出して「ありがとう」とだけ書いた。


それで紙飛行機を折ると、カーテンを開けて、便箋を飛ばした。


彼が便箋をキャッチしてこっちを見た瞬間、私はカーテンを閉めた。


「......あ!」

カーテンだけ閉めて窓は開けっぱなしなことに気がついた。


慌ててまたカーテンを開けて、急いで窓を閉めて、また素早くカーテンを閉めた。

すぐにベッドに飛び込み、毛布にくるまった。


「...っ〜!!」


野草と魔法以外に...ううん、それ以上に私をドキドキさせる存在がいたなんて...

思い出すと顔が赤くなってくる。


堪えきれずに、私はベッドの上でゴロゴロと転がった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ