2人の女性
6話
「随分昔に流行ったアニメだよな!俺もよくみてたわ〜」
と2人を見ながらそう言った。感情は籠ってなかった。
「そうね」
「うん。」
その一言の後数秒静寂が続いた。時間にすると数秒だが数分に感じた
「それで?信じてくれたわけ?」
静寂の中彼女が少し暗めに言った。
「あぁまぁな。偶然の可能性もあるが信用してやるよ」
と彼はそう言った。
「じゃあ、三日後世界が崩壊することも信じてくれるのね」
と先の答えに続いてまた問いを掛けた
「あぁ、実感はわかねぇが。信用するよ。それで?何をすればいいんだ?」
と食い気味に聞いてきた。
「ん〜。そうねまずやって欲しいのはこの近くにおっきい工場があるじゃ無い?あそこを止めて欲しいかな?」
と少し引き気味に言ってみた
「はぁー?無理だ。俺は高校生だしそうなことできん。」
と手を伸ばし椅子に寄りかかってそう言った。
「お願い〜。やってよぉ〜」
「無理だ。話にならん。トイレ行く!」
とドアに向かって歩き出した
「ちょ、ちょっと!待ってよ!」
バタン
「はぁ〜」
とため息をついた
「さってとそろそろ寝てるふりもよしたらどう?お前。」
先程の彼女とは思えない鋭い目線と低い声で月香に問いただした
「なんだ、練習してきたのにバレてたの」
と彼女もまた先程と同一人物とはお前ない流暢な喋り方で話す
「狸寝入りの練習ってか?笑わせるな。お前のやりたい事はもう分かっている。上手くいくと思うなよ。私は死なんぞ。」
と鋭い目つきで彼女を睨みつけながらそう嘆いた
「あら。そしたら前回の私はあなたを殺しそびねているのね、」
と彼女もまた相手を睨みつけた
「まぁ、正確には死んだがな。ところで千日聖。お前は何者だ。なぜあの場にいた。」
と今度はテーブルの真ん中を見ながら彼女に言った。
「あら。前回の私に聞いてこなかったのかしら」
「生憎、前回の私はヘマしちまってね。そんな余裕なかったのよ」
と暗めに言った
「言い忘れてたわね、彼は私の..」
ガチャ
「ふぅ〜スッキリィ〜。お?なんだ月香起きたのか?」
と目線を月香に移しそう言った
「あ、うん。今ちょうど」
と先程の彼女とは思えないほど弱々しい声で彼に伝えた
「そっか、それは何よりだな」
と安心したかのような抜けた声で呟いた
「それで?さっきの本気?」
と朝日の方に目線を移して質問した
「えぇ。大マジよ。でもそれより前にやる事があるの」
「えぇ、まだ準備があるんかよ。それで?その準備って?」
と気だるげに質問した
「その準備とは...荒氷川サトシを殺すことよ!!!!!」
と彼を指で指しながら叫んだ
「は?」
デジャブだ