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ある日突然美少女になってしまったが、平穏な生活ができれば俺はそれでいい  作者: Astlia
学園ラブコメ編

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第3話 自己紹介

 これから最新話の投稿は0時、12時、18時のどこかになる予定です。

 1日に2話以上の投稿の場合も同様となります。

「初めまして、あなたたちが久我沢さんと来栖さんね。私はこのクラスの担任の朝倉梨花(あさくらりか)です。みんなからはリカちゃん先生って呼ばれてるわ。これからよろしくね」


「「よろしくお願いします」」


 20代だろうか?綺麗な人で、若そうに見える。佳奈さんも、こういう正統派の大人のお姉さんって感じだったら、俺ももう少し安心できるのだが。


「それじゃクラスのみんなにはもう言ってあるから、さっそく自己紹介といきましょうか」


 え、もう行くの?まだちょっと心の準備が……。あの白幡さんと同じクラスになってしまったというのも相当厄介ではあるが、元より俺は陰キャだ。故に多くの人に一斉に視線を向けられたら、とてもじゃないがまともに話せないだろう。


 しかし先生はそんな俺の内心に気づかずに、


「それじゃ、私が呼んだら教室に入ってきてね」


 と言って教室の扉を開けてしまうのだった。




 先生が教室に入っていくと、途端に生徒たちの期待値が上がる。やはり、女子が2人と聞いてクラスの男子たちが喜んでいるようだ。


「はい、みなさーん。先程このクラスには転校生が2人来ることを話しましたが、その2人が来てくれたので、自己紹介をしてもらいましょう。それじゃ、入ってきて」


 ……いよいよか。ふと、佳奈さんの方を見ると……、余裕の表情。まるで高校生相手に物怖じするわけがないという冷静沈着な態度だった。


 冷静すぎる佳奈さんを見て、俺の方は不安しかない。とりあえずボロが出ないよう、できるだけ暗い感じでいかなくては。


 だが、何かとても大事なことを忘れているような気がする。それも、白幡雪理という要注意人物のことではなく、もっと根本的な……。


 先生が「早く、早く!」と手招きをしている。俺は意を決して教室への第一歩を踏み出した。


「おお」と男女問わずほとんどの生徒から感嘆の声が漏れる。

 

「それでは名簿の早い久我沢さんから自己紹介をお願いします」


 やはり俺からだろうとは思っていた。できれば佳奈さんの自己紹介を参考にしたかったところだが。


「皆さん、初めまして。私は久我沢アリスと申します。これからよろしくお願いします」


 どうだ?我ながら上手くやれたんじゃないか?そう思ってクラスめいとたちの方を見渡した。


 ……。めっちゃ静かなんですけど……。俺、なんかやっちゃったのか?と思っていたら、


「おおー!」

「こちらこそよろしく!」

「可愛いー!」


 と一瞬にして教室が湧いた。てか、みんなすげーいい反応。もしかしなくても、今ので俺はクラス中の注目の的になってしまったようだ。


 そうか。もっと根本的なこと……。今の俺の姿がそもそも美少女であるということを完全に失念していた。


 そりゃ可愛い女子が転校してきたら誰だって興味を持つのは当然だ。特に男子なんかはな。


 だがそんな盛り上がりを見せるクラスメイトたちの中で、2人だけ他とは違う反応を見せる者がいた。


 1人目は千賀翔。あの野郎、めちゃくちゃニヤニヤしてやがる。事情を知ってるアイツは、おそらく俺が困っている様子を見て楽しんでいるんだろう。ウザイから後で絶対しばく。


 そしてもう1人は白幡雪理。彼女は一番後ろの席で静かに本を読んでいる。読書に集中しているようで、こちらには目もくれていないようだ。やはり友達がいない読書好きという俺の予想は間違っていなかったようだ。


「じゃあ久我沢さんに質問したいひとー!もう1人転校生がいるから一つだけだからねー」


 え、ちょっと先生。質問タイムなんて聞いてないよ。


 みんなが一斉に手を挙げ、当てられたボブカットの女子が立ち上がる。


「はいはい!私は環真白たまきましろです!アリスちゃんに質問です!」


 いきなり名前呼びの時点で陽の者であることは察した。


「ずばり!彼氏はいますか?」


「……ぃ、いないです」


「うーん?今少し言い淀んだような……。なーんか怪しいなー?」


 いやいや、これは違うんだ!大勢に注目されると上手く喋れないという、陰キャの特性であって。


 しかしクラスメイトのほとんどが俺に注目している。男子の目からしてかなり必死なようだ。


「どうやらみんな気になっているみたいだし、ここはビシッと答えてあげて欲しいな〜」


 ちょ、先生まで!そんなこと言われたって俺はそもそも男なんだから……、


「男と付き合うなんてあり得ません!」


 時間が止まった……、ような気がした。俺いま、焦って変なこと口走らなかったか?でもなんて言ったかわからん……。


 質問者の環さんはというと、


「なるほど、アリスちゃんはそっち系っと……」


 何やら、「メモメモ……」といったいった様子でおとなしく席に着いた。


 そうして俺の自己紹介は俺が気づかずに放ってしまった、「久我沢アリスは男に興味がない」という爆弾を残して終わった。


 その後の佳奈さんの自己紹介はというと、まあ、完璧だったとしか言いようがない。多分あの人は元々陽の人間だ。


 佳奈さんも美少女だからやはり注目を集めるわけだが、そんなことはもろともせず、質問にも堂々と答えていた。まあ質問の内容は俺と同じものだったが。


 ただ、そこで意外だったのが、佳奈さんの解答が、


「彼氏はいませんが、気になっている人はいるかな」


 だったことだ。






 「続きが気になる!」

 「あらぬ誤解が……。」

 「え、佳奈さんの気になる人って……?」


って思っていただけたらブックマーク登録と☆での評価をよろしくお願いします!!


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