三話
「はっ‼」
私は甘いにおいにひかれて目を覚ました。どうやらここは香菜さんのベットの上みたいだ。まだ意識を失ってから頭がぼーっとしている…… あの後一体何があったのか…… 香菜さんはとなりでものすごくいい顔で寝ているし、どうしましょうか……
「今何時でしょうか……」
何もすることが無く、目が覚めてからずっとバクバクと音を素早く鳴らしている心臓を落ち着かせるためにも何気なく時間を確認してみた。
「今はお昼の二時ですか…… どうやらしばらく寝てしまってしまったみたいですね。一体あの後香菜さんに何をされたのでしょうか…… 香菜さんを見る限り一線は越えてないみたいなので一安心ですが、なんだかとても不安です」
ベットから体を起こして香菜さんの方を見ながらひとりごとをつぶやいていたらその音が気になったのか、目を擦りながら香菜さんが体を起こしてきました。
「あ、お姉ちゃん、おはよう」
「おはようございます、香菜さん。とは言っても、もうお昼過ぎですけどね……」
私が香菜さんにそう言うと、香菜さんは目を擦りながら時計を確認していました。どうやらまだ寝ぼけているみたいですね…… まあ、聞く時間も今しか無さそうですし、気を失ってからのことを香菜さんに聞いてみます。
「か、香菜さん。 私、気が付いたら気を失ったみたいで何があったのかあんまり覚えていないんです…… 特に変なことはなかったですよね」
「う、うん。何もなかったよ? ただ、お姉ちゃんに言われたことが嬉しくてお姉ちゃんにハグしたらお姉ちゃんが気を失ったから一緒に寝ててただけだよ…… と、とくになんにもへんなことなんて……」
香菜さんに聞くと香菜さんからそう答えが返ってきたので安心しました。でも妙に動揺してる気がしてる気がするんですよね…… でも、妹が何もないと言ってくれているのだから疑うのはとても失礼ですね。
「そうですか…… 何もないのならよかったです。 変なこと聞いてごめんなさい」
「い、いいや だいじょうぶだよ。お姉ちゃんも気になったんだよね」
香菜さんはそう言って私を許してくれた。私は失礼なことをしたはずなのに優しく許してくれる香菜さんはやっぱりとても良い子です。
「それでは、もうお昼過ぎですから、ご飯を食べに下に降りましょう。お母さんたちも心配しているでしょうし」
「そ、そうだね! 今日のお昼ご飯はなにかな~ お母さんの料理はおいしいからとっても楽しみだな~」
香菜さんはご飯が楽しみなのかいそいそと部屋を出ていきました。ふふ、あんなに機嫌が良い香菜さんも珍しいですね。何かいいことがあったのでしょうか?
「お姉ちゃんもはやく~」
おっと、また考えているとしたから香菜さんに呼ばれてしまいました。また香菜さんの機嫌が悪くならないように早く降りるとします。
「すいません、お待たせしました」
「お姉ちゃん、おそいよ~ 今日はオムライスだって‼ やったね‼」
「ほらほら、香菜も落ち着いて。 楓だって準備ぐらいはあるんだからあんまり急がさないの」
香菜さんが急ぐように言っているのでできる限り急いでいるとお母さんが香菜さんにそう言っているのが聞こえてきました。どうやら、お父さんは出かけてるみたいでいないのでいまは三人です。
「準備できました。それではいただきましょう」
「うん‼ 早く食べよう‼」
やっぱり、香菜さんの大好物だけあってとてもうれしいみたいだ。これ以上待たすのも酷な話なのでまずは、食べますか……
「「いただきます‼」
私たちはそろっていただきますをすると、お母さんが作ったオムライスを食べ始めました。
「う~ん‼ やっぱりお母さんの料理はものすごくおいしいよ‼」
「そうですね。やっぱり、人気店を開いているだけのことはありますね」
そうなんです。私たちの親の二人は地元では知らない人がいないくらい人気なお店(妖精の休憩所)というお店を二人で営んでいます。
今日はたまたまお休みですが、働いている姿はとてもかっこよくて憧れます。香菜さんも二人のお店が大好きみたいで学校が早く終わるといつも手伝っています。
ちなみに、説明していませんでしたが、私が高校二年生で香菜さんが高校一年生です。
「あ、お母さん、お父さんは出かけたみたいだけどお母さんは今日は用事はあるの?」
「今日はお父さんとある準備をしているから出かけないといけないの…… 夜は一応作っていくつもりだけど香菜と楓だけでも大丈夫?」
「大丈夫大丈夫。心配いらないよ。私たちも今日は何もないし、お姉ちゃんと二人なら大丈夫だよ。だから頑張ってきてね」
「そうですね。家のことは私たちに任せてください」
「そう? じゃあよろしく頼むわね? ただ何かあったら絶対に連絡を入れてね?」
お母さんは心配そうにそう言ってきます。ですが、私たちも高校生です。できるだけ心配をかけずに頑張ってもらえれるように頑張るつもりです。
「まあそろそろ時間だから出かけるわね。それじゃあ、行ってきます」
「「いってらっしゃい!」
結局、お母さんは心配しながら行ってしまいましたがそれがお母さんたちのいいところでもあります。子供のことを考えられるお母さんは今どき珍しいと聞きますからね。もし、私も結婚することになって子供が出来たらお母さんみたいなお母さんになれたらなと思います……なぜか、その未来が私には来ない気がしてなりませんが……
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それとは別の話ですが……
MHWおもしろいですね‼ とても楽しんでいます!
皆さんはおすすめなゲームとかありますかね?
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