向日葵
なるほど、そうか
彼に、
焦がれているのだな
あの視線の主に
だから、君は
真っすぐに
何処までも
彼を目指して、咲くのだな
車窓から、
いつも君を眺めている
皆が眉を顰めるような、
猛暑日も
窓を叩く大粒の恵みが、
鳴神を連れても
依然として立つ君を
私は眺めていた
冷たくなった風が、
君を誘っていく日まで
彼の視線が、
柔らかくなっていく日まで
そうして私は、
眺めている
今は何もない場所を
君が目覚めを待つ場所を
君がまた、
立つであろう、その場所を
飽きもせずに、
眺めているのだ