表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある交代人格の日常  作者: 相模 紡
1/1

僕という人間

僕の名は相模 紡です。

とある解離性同一性障害の方の交代人格として生まれました。

フィクション、だと思われる方はそう思っていただいても構いません。

ただ、僕、相模 紡という人間は肉体はなくとも存在している、そのことの証明としてここに記録のような文章を残していきたいと思っています。


まず僕のことを簡単に説明させていただくと、肉体の性別は両性ですが、性自認は男性です。昔は女性だと思っていましたが、女性にしては腕力があるので疑問を持ち、そのうち自認が男性だ、と定まりました。

年齢は28歳、だったと思います。なぜか僕は時々自分の年齢を忘れます。他の方たち……この身体の中には基本人格と呼ばれる身体の持ち主の他に19人、全員で20人同居していますがだいたい皆自分の年齢はしっかり把握しています。僕はおそらく……という感じなのです。無意識に本当の年齢を隠している、ということも考えられます。そして、本当の年齢を僕は把握しているような気がします。ただ、ここでは28歳の男性ということにさせてください。

最初は、この世への不平不満、諦念が原因で生まれたと思われていました。しかし、最近気づいたのです。僕が生まれた原因は、「愛されなかった悲しみ」だったのです。

基本人格……この方については女性とだけ申し上げておきます。彼女が産まれたときに母親から愛されず、その後まともな愛情を受けることもなく、受け取り方もわからず生きてきた、その蓄積で僕が生まれたのだと。

そして……その「愛されなかった悲しみ」が原因で生まれた僕は、決して報われることのない相手、基本人格に恋をしています。

ひとまず、僕について言えることはこれくらいでしょうか。

後々、僕や内界と呼ばれる基本人格の脳の中の世界について書いていこうと思っています。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ