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第1話 冒険の始まりは五連の災難

台詞の表記法は主に、前行空白+人物名<口調>「台詞」+次行空白 口調が言及されていない台詞は、感情を入れず普通に会話するような口調です

 5人は路線バスに乗っていた。学校に近い停留所までもう少しのところで突然バスが横転した。5人は恐怖に唖然とした。シートベルトとエアバッグのおかげで負傷者はいなかったが、倒れた衝撃で乗客4人のスマホは手から飛んでいった。


カーリム<慌てた口調>「みんな聞いてくれ!俺は時限爆弾を持っている!俺を解雇した会社の工場で爆発させる予定だったが、バスが横転したから、このままだと時間切れでここで爆発する!タイマーは後5分しかない」


テル<慌てた口調>「このバスの窓ガラスは飛散して割れるタイプじゃないから脱出は無理だ!」


サヴァナ<慌てた口調>「みんな聞いて!なぜだか知らないけどフロントガラスが無くなっているから、多分出られるわ!スマホ落とした人は残念だけどスマホは諦めて!」


 と言った。4人はそんな都合の良い話があるわけないと思いながらも、バスの前方を見た。そこにはサヴァナが言うように、フロントガラスが無くなっていた。客は歓喜した。だが、


サヴァナ<急いだ口調>「喜ぶのは脱出して爆風や破片が届かない場所まで逃げてからよ!」


 それから5人は協力してバスから脱出したが、周りの景色は熱帯地域の白い砂浜の海岸だった為、皆驚いた。しかしまだ逃げている途中なので、不安と恐怖を感じながらも、全力で逃げて爆風や破片の直撃から逃れ、時限爆弾の恐怖からは解放された。天気は快晴で風はやや強く、気温は20度で湿度は60%。海の波はやや高い。


サヴァナ<やや不安が入った冷静な口調>「焦っても状況は変わらない。みんな落ち着いて!私達は協力すべきよ。互いに信頼できるように名前を教えて。私はサヴァナ・イサ」


アルマンド<やや不安な口調>「僕はアルマンド・ガン」


グロリア<やや不安な口調>「私はグロリア・ガン」


カーリム<やや不安な口調>「俺はカーリム・カーミル・クトゥブ・アル・ハルビ」


テル<やや不安な口調>「僕はテル・バオ」


 5人は全員の名前を把握した。これで皆少しだけ冷静になった。


 アルマンドは短髪の金髪で青眼、グロリアは肩につくくらいの長髪の茶髪で灰眼、サヴァナは濃い肌に縮れ毛の短髪の茶髪で黒眼、カーリムは短髪の黒髪で黒眼、テルは丸刈りで黒眼。身長と体重の大きい順は、カ・サ・テ・グ・アの順だ。


アルマンド<疑問を持ったような口調>「サヴァナさん、なんでバスは横転したの?」


サヴァナ<申し訳なさそうな口調>「青い岩がバスめがけて落ちてくるのが見えてきて、避けようとしてハンドルを切ったら横転したの。恐らく青い岩とフロントガラスが無くなった事は、関係あるかもしれないわ。あと私、業務として路線バスを運転するのは今日が初めてだったの。小さい車を運転する時の癖がでたのかもしれない」


 さらにアルマンドは、


アルマンド<疑問を持ったような口調>「カーリムさん、なんでテロを起こそうとしたの?」


カーリム<悔しそうな口調>「俺はアメリカの大学を卒業した後に、大企業の工場で働く事が決まって、家族皆アメリカに来れたんだ。でも家買ってすぐに、俺が担当した作業工程が無人化されて俺は解雇されたんだ」


 この間にテルは4人の周囲を1周するように歩く。この怪しい動きに4人は無警戒だった。


 アルマンドはテルになぜ男なのに名前がテルなのかも、質問しようとしてテルの方向を見た。するとテルがサヴァナに手錠をかけ拳銃を突き付けた。サヴァナとアルマンドは恐怖で唖然とした。手錠をかけた音でグロリアとカーリムも気付いて、ポケットから拳銃を取り出そうとしたが、なぜか無くなっていた。


 拳銃が無い事に気付いたグロリアは傍にいたアルマンドに、乗車前に渡した拳銃をテルに向けるように指示するが、その拳銃も無くなっていた。4人は恐怖で唖然とした。


テル<勝ち誇ったような口調>「僕は勤務先の企業から、サヴァナ・イサという偽名で路線バスの運転手をしていて、自社の関係者の逮捕を計画するFBIの捜査官の女を殺す任務を依頼された。サヴァナだけ殺す予定だったが、つい本名を言っちゃったから皆殺す事にした。君らが話してる間に君らの拳銃は全部取った。警戒心の薄い奴ばかりいてラッキーだったよ」


 あの行動は拳銃を奪う為にした行動だったのだ。


カーリム<悔しそうな口調>「くそ!」


アルマンド<悔しそうな口調>「あの時計が故障しなければスクールバスに乗れたのに」


テル「君達の命運は尽きた。サヴァナ、死ね」


 テルは引鉄を引いた。しかし、弾が発射されず、


テル<焦った口調>「なんでだ!安全装置は解除したのに!」


 と言った瞬間、発砲音がして拳銃が壊れた。すると、


グロリア「拳銃をもう1丁用意していて助かったわ。それとテルが解除したのは偽の安全装置、本当の安全装置は指紋認証式で、偽の安全装置は指紋認証装置のバッテリーも兼ねているから、バッテリーなしじゃ弾は撃てないわ」


 発砲音はグロリアが隠し持っていた拳銃の発砲音で、テルは発砲する前に拳銃をグロリアに破壊された。実はテルは大雑把でミスが多く経験が浅い殺し屋だったのだ。


アルマンド<驚いた口調>「え!」


カーリム<驚いた口調>「マジかよ!」、


サヴァナ「あの拳銃を作った人が、射撃が上手いという情報は本当だったのね」


 因みにサヴァナが拳銃を突き付けられた時の、恐怖で唖然とした顔は演技だ。


テル<焦りを上手く隠せない口調>「調子に乗るな!今回は拳銃を6丁持ってきた」


 テルはポケットやバッグから拳銃を計5丁次々に出した。その中にはさっき取られた拳銃もあった。しかし、テルが出した拳銃は全て安全装置が作動した状態だったため、グロリアは難なく拳銃でテルが出した拳銃を全て破壊した。だが、


テル<焦りを上手く隠せない口調>「君が壊した拳銃6丁のうち僕のは2丁だからあと4丁ある」


 と言った時だった。


グロリア<絶叫した口調>「ああっ!!」


 グロリアは悲鳴を上げながら倒れた。グロリアの左脚には矢が貫通していた。そして謎の言語の怒鳴り声がした。


 声がした方向を5人が見ると、18mぐらい離れたところに弓を持った男が立っていた。それを見た5人は、


カーリム<不安な口調>「俺達、違う世界に飛んだかもしれない!」


アルマンド<絶望した口調>「あり得無いよ」


サヴァナ<焦った口調>「流行りのライトノベルじゃないんだから!」


テル<悔しそうな口調>「くそ!悔しいが君達殺すのは今は保留する」


グロリア<怒った口調>「話はいいから弓を持った奴を何とかして!」


テル<急いだ口調>「アルマンド伏せろ!」


 アルマンドが伏せると、テルは拳銃で弓を持った男を撃ち、サヴァナの手錠を外し、残る3丁の拳銃をアルマンドとサヴァナとカーリムに渡した。


サヴァナ「さっきまで私を殺そうとしてたのに、どういう事?」


テル「僕は生き残る確率を上げる為、少し君らの力を借りることにした。君らを殺す事を諦めたわけじゃない。僕は君らを殺さないと、人を殺せないだめな殺し屋と言われ続ける事になってしまう」


サヴァナ<冗談でしょ的な口調>「名前をうっかり言ってしまったり、安全装置解除し忘れたりする人なんて、殺し屋としてはだめじゃないの?」


テル<お前が言うな的な口調>「そっちだって手錠をかけられる隙を作ってしまった時点で、だめなのは同じだよ。次の敵がいるかもしれないから話すのはここまでだ」


 第2話へ続く

第2話以降は字数が2000前後になります。

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