補記1 神格【皇大神、八大神、八十柱、八百万】
本作の舞台、惑星楓露に於ける神格の概要。
基本的な使い分け:
・みこと――命は女神、尊は男神
・ひめ―――比売は真神、媛は八大神、姫は小さ神
◆皇大神
最高神。主神。言い方は様々だが、数多の神々を束ねる神。
北大嶋の中心、真神地方を根源地とし、「大宮」と呼ばれる古社を本宮と定める。
トーテムは狼。
主祭神は九代、大嶋治真神首刈皇大神。
◆八大神
皇大神を支える枢要の神々。
それぞれに大嶋の八つの地方を治めており、同地の小さ神を率いる立場にある。
統治圏内に関しては皇大神も軽々に口出しできない。
各地方のトーテムは以下。
水走――蛇トーテム
護解――蛾トーテム
青海――鯨トーテム
赤土――象トーテム
野飛――馬トーテム
風渡――鷲トーテム
黒鉄――蝙蝠トーテム
白守――梟トーテム
◇小さ神
以下に紹介する八十柱、及び八百万の神々の総称として、小さ神と呼ぶ。
皇大神と八大神が原初の九柱と呼ばれ、それぞれの宮社が社格不動であるのに対し、小さ神は九柱の後から神の位に就いた存在である。
古くは種の繁栄、隆盛によって社格の上下を入れ替えて来たが、人類に信仰が根付いて以降は、その厚きを以って社格を定める傾向が強くなった。
◆八十柱の神々
真神を除いた八つの地方に於いて、八大神の一宮に続く有力な十の宮社。その主祭神たちを束ねて八十柱の神々と称す。
各地の二宮、並びに三宮、以下続く八つの宮社が該当。これらの順位は一紀=百年に一度、信仰の厚きに準じて社格の入れ替わりがある。
また、八十柱とは別に、別格の小さ神として、真神二宮である蜘蛛神社と、三宮の犬神神社が小さ神の筆頭に置かれる。
以下、一五一紀に於ける八十柱。
■水走十柱
田鶴音神社――鶴トーテム
閑野生神社――亀トーテム
春告宮――鶯トーテム
秋津大社――蜻蛉トーテム
道程神社――斑猫トーテム
翡翠神社――翡翠トーテム
行行神社――葦切トーテム
針羽神社――蜂トーテム
堰造神社――海狸トーテム
不飛神社――鴨嘴トーテム
■護解十柱
蚕種神社――蚕トーテム
玉殿神社――狐トーテム
明告神社――鶏トーテム
籠拥大社――有袋類トーテム
根太神社――蚊トーテム
霖神社――豹トーテム
地走神社――鼠トーテム
米搗糠搗神社――米搗トーテム
影針神社――蠍トーテム
声風神社――鈴虫トーテム
■青海十柱
逆戟大岩神社――鯱トーテム
大磯伊佐浜宮――海豹トーテム
大軽率深山大社――烏トーテム
嶼流竜宮社――海亀トーテム
慇磐神社――彫歯獣トーテム
犀魚神社――犀魚トーテム
鞍鹿神社――羚羊トーテム
四手八足両目天大社――蟹トーテム
波切水宮――海豚トーテム
海車神社――海盤車トーテム
■赤土十柱
地竜神社――蚯蚓トーテム
皀角子神社――兜虫トーテム
避役神社――避役トーテム
水門神社――河鰐トーテム
獅子吼神社――獅子トーテム
河神神社――河馬トーテム
猟豹神社――狩猟豹トーテム
水角神社――水牛トーテム
霊猫神社――麝香猫トーテム
犲狠神社――犲狠トーテム
■野飛十柱
鹿子神社――鹿トーテム
露盗神社――兎トーテム
お花屋神社――蜜蜂トーテム
牛養神社――牛トーテム
守宮神社――守宮トーテム
水小屋神社――井守トーテム
大嶽旄牛神社――犛牛トーテム
揺篭神社――子守鼠トーテム
吉兆夢神社――藐狼トーテム
香吹神社――臭鼬トーテム
■風渡十柱
真白斑神社――鷹トーテム
早贄神社――百舌鳥トーテム
宿貸神社――燕トーテム
らいの鳥神社――雷鳥トーテム
雁音神社――雁トーテム
夜夜神社――夜鷹トーテム
百千鳥神社――千鳥トーテム
洲鳥神社――鶚トーテム
呼子神社――郭公トーテム
斑鳩神社――斑鳩トーテム
■黒鉄十柱
尾披神社――野衾トーテム
小石取神宮――鶺鴒トーテム
堵列神社――蟻トーテム
土竜神社――土竜トーテム
笹熊神社――穴熊トーテム
蛞螻神社――螻蛄トーテム
竹取妹姉神社――熊猫トーテム
木登神社――石狸トーテム
獺神社――獺トーテム
牙良豆豆木神社――啄木鳥トーテム
■白守十柱
企鵝宮――企鵝トーテム
鵠宮――白鳥トーテム
峡登神社――鮭トーテム
笹隠大社――虎トーテム
冬角神社――馴鹿トーテム
鬼熊神社――熊トーテム
白妙三冬神社――白鼬トーテム
山音神社――山鼠トーテム
一突神社――一角トーテム
牟毛山神社――孟裳トーテム
◆八百万の神々
八十柱の後塵を拝する小さ神たちの総称。その一方で、皇大神以下、全ての神々を指して八百万と言い表すことも多々ある。