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使用人の冒険譚《ララバイ》  作者: かぼす
第三章:Etude
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新生モノクローム

久しぶりの更新です、切ったわけでは無いのでゆっくりですが書きます・・・

書きます!

「すみません……捕まってしまい逃げ切れませんでした」


 そのプレイヤー名は『リーン』だ、メタ発言をするとリーンもとい(みなもと)さんが右手を挙げて申し訳なさそうに言ってきた。


 そういう(みなもと)さんの後ろでは先生が「うっしっしっし」っと笑っている、殴ってやろうか。


 …

 

「申し訳ありません、こちらのお方の勢いに押されてしまい断ることが出来ませんでした」


 セバスさん、しょうがない……しょうがないよ、この人は暴走すると手が付けられないんだよ、だがそうばかりも言ってはいられない、そろそろ楽しみたいじゃないのさ。


「とりあえず、9人になっちゃいましたしアライアンスを組んじゃいますか?」

「畏まりました、では今まで通りサクヤ様方はそのまま6人で組んでいただき、私とリーン様、そしてユン様でこちらのパーティを編成しましょう」


 異論はない、それでいいと返事を仕掛けた時だ。


「セバスさん、それではいけません、私がいなくなった後にモノクロームが存続するためにリーンさんをサクヤ様のいらっしゃるパーティに入れるべきです」


 そう言うと(つかさ)さんは私達から離れて(みなもと)さんの方に行き、(みなもと)さんの背をこちらに押した。


「む……そうですな、わかりました、リーン殿はそちらのパーティに加入して下さい」


 促されるままこちらに近づいて来る、そして私達からパーティ申請を出すとすぐに承認された。

 

 とにかく、このあと実施されるバージョンアップカーニバルの前にリーンや先生……じゃない、ユンのレベル上げをしておかないと二人が楽しむことが出来ない……っと思っていた時期があったというオチはあったのだが、ともかくカーニバル開始までの間は草原に出てレベル上げに没頭したのだった。


 てかこの2人ゲーム慣れしすぎてない? リーンはともかくユン(先生)までだなんて……この人はまじで、なにやってるんだろう、自宅では寂しいオーバーサーティな乙女はゲームに人生を捧げてるのか……?

 

 それにしても、ちらっちらと先生ユンがセバスさんのことを見ているような気がするがきっと気のせいだろう。

 

 ◇現在のPT構成

 Aチーム(新モノクローム)

 セツナ、サクヤ、マチルダ、タツ、エータ、リーン

 Bチーム(大人)

 セバス、ツカサ、ユン

 

 その2パーティが連合アライナンスを組んだ状態でしばらくは進行します。

 

 ◇ ◇

 

「では、まずはこの世界に慣れるためにもレベル上げと行きましょうか、ですがまずは旧モノクロームのメンバーの動きを見ていただきましょう、口で説明するよりも実際に見ていただいた方が『理解』をしていただけると思いますので……ではお願いします」


 打ち合わせをしていた通りだ、本来はリーンに見てもらう予定だったがもう一人おばさん……お姉さん――がいるけどまぁいいだろう。


 サクヤの『エンチャント・グラビティソード』 で非力なものが大きな力を見せる。

 

 マチルダの『分子操作』 で何も分からない中でゴブリンが倒れていく。

 

 タツ君の『ボラタイルソード』 これは見た目、剣を振るたびにオーラのようなものに県が包まれるように伸びていき、威力もリーチも長くなっていく、さらにリーチが伸びても剣を振る重さは増えないらしく、純粋に振れば振るほど(使うと決めた対象1体のみに当てるのが条件でその他の対象に当てると効果消滅)強くなる、溜めに成功すればモノクロームメンバーで最強の単発火力を出すことのできる脳筋おすすめのスキルだ。

 

 エータ君の霊的なスキルは見せにくいので、ルリムとシュブを呼び、それぞれ白と黒の簡単なブレスを吐いてもらったが、これが一番目を引いていたのかもしれない。

 

 最後に私がサクサクと(特にこれといったスキルを持っているわけでもないので)ゴブリンの群れを狩ってみたがこれは参考にならなかったみたいだ……なんでかって? イマジネーションハイを少しも理解してない人にとっては既に追うことのできない速度だったらしいです……はい。

 

 ……


「見ていただけましたね? お二人にはこれくらいにはなっていただきます、ユン様はどうでもよいのですが、これからモノクロームに入られるリーン様は、最低限ツカサの脱退する4月までには炎竜と、次の討伐対象である風竜を倒して頂く必要がございます。」

「どうでもって……」

「そうですよね……確かに足手まといになりますよね」


 ユンの呟きは華麗にスルーされる。


「いえ、足手まといなのははっきり言っても全く問題ございません、モノクロームのメンバーはセツナ、サクヤ、マチルダ、タツ、エータ……そしてツカサ、すでにそれが世間の認識なのです、分かりますか? プロモーションビデオにまで炎竜討伐のカットを使われてプレイヤーだけではなく、世間一般の方々にもメンバーの顔は認識されてしまっております、なので次に注目されるであろう風竜とのバトルフィールド戦では当然以前の6名が参加されると世間からは認識されております。 ここまではよろしいでしょうか?」

「う……たし……かに、そうですね」

「はいこれは間違いございません、なのでまずは炎竜をリーン様を中心とした編成で討伐していただく必要があります、説明は必要でしょうか?」

「いえ大丈夫です、つまりツカサさんを追い落として突然加入した得体のしれない身の程知らず……のような感じですね」

「えぇ、そのくらいの認識をして頂けているのであれば全く問題はございません、つまりは炎竜で練習して、風竜の時にリーン様が実力でモノクロームに加入されたという印象を付けることが出来るのが理想でございます」


 セバスさんが言い終わるとともに、モノクロームのメンバーも私に目線を移して来た。


「よろしくお願いします!」


 さっそくレベル上げを開始だ!

 

 ……


「どうでもいい……」

 ユン先生はまだ呟いていた。

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