イライラ
さあ、やってきました本館に!
本館までそれなりに遠いですが、子供の足で15分ほど歩けば辿り着く程度の距離です。
まぁ、使用人になんか嫌そ〜な顔をされながらハルとやってきたわけですが……
ブランシェット公爵家の長女とは思えない対応ですね。
というか、家族に対する対応ではないと思います。
だんだんイライラしてきました。
「これはこれはお嬢様。ようこそおいでになりました。……まず、その貧相な…おっと失礼。そのシンプルなドレスを着替えましょうか。今日はリュカ王子がいらっしゃるのでな。見た目だけでも精々綺麗にしましょう。」
副執事長のポールが嫌味ったらしく歩いてきた。何かブヒブヒ言っているが私にはキコエナイナー。
(コクッ)
喋れない私しか知らないため、普通に暴言を吐かれても無視して頷くしかできない。
……イライラする。
そして、あれよあれよと湯浴みさせられ、服を着替えさせられました。
……ちなみに、使用人はメイド長を除き嫌そ〜な顔をしていました。
(メイド長だけは、私を気遣ってくれます。マジ愛してる!)
「おお、これは雑草が野草くらいにはなりましたね。いやぁ、良かった良かった。」
ポールクッソむかつくぅ〜だまれクソハゲ!
(ちなみにポールは真ん中がはげています。)
「さて、これから旦那様などと王子が来るまでに打ち合わせをいたします。…まぁ、精々頑張ってください。」
もうムカつくから返事はしない。
「……では、参ります………旦那様、ライラ様をお連れしたした。」
「よし、入れ。」
(ペコリ)
「お久しゅうございます。お元気そうで何よりです。…と申しておられます。」
と、ハルが事前の打ち合わせ通りに代弁してくれた。
そんな対応に嫌そうな顔をしたが、私の家族らしき人たちは話を続けるようだ。
…本当に家族なのかな?
「……そうか。さて、もう話は知っているな。リュカ王太子との婚約だが、お前のような不良品をうちから出すわけにはいかないため、可愛い私のソフィアに婚約させたいと思う。構わないな?」
と、当主であるリカルド・イーサン・ブランシェットが。
「そうね。あなたのような影の薄くて地味な醜女より、私たちのソフィアのほうが数百倍可愛いわ!」
と、当主の妻であるマルティナ・ブランシェットが。
「えへへ。ありがとうございますおとーさま、おかーさま。わたしはうれしいです!せいいっぱいリュカ様と仲良くなりたいと思います!わたしはおねーさまのようにはならないようにしますから!」
と、公爵家次女であるソフィア・ブランシェットが。
「よく言った!それでこそ私の娘だ!」
……うっわぁ。なにこの茶番。まだわたしはOK出してないのですが。
「旦那様、リュカ王太子がいらっしゃいました。」
「そうか。迎えに行く。」
「かしこまりました。」
……ここからが、大切だ。
仕掛けておいたもので、こいつらをギャフンと言わせてやろう。
私は、ハルと目配せした。
次回、ちょっとしたザマァです!
たのしみ!