運命
私の誕生日から7ヶ月が経ち、だいぶ剣術も形になってきました。
そこら辺の道場の師範代くらいの強さかなぁ。
つまり、騎士様とかにはヨユーで負けるくらいまだまだです。
……どうやら、剣術は才能が無いようです。
ほぼ寝ずに鍛錬して、身体強化を使いつつ、神様チートしてるのに!
魔術の感じだともうそろそろ騎士様くらいヨユーで勝てるくらいになれるかと思ったのにーー!
まぁ、鍛錬鍛錬ですね。、
さて。私は今森の中に居ます。
なぜ今こんな話をしているのかというと、現実逃避がしたいからです。はい。切実にね。
目の前に体が内側から破裂しそうな人間らしき物体があります。
話しかけてみたら、
「天使様ですか?………ウグッ……ハァハァ……た、助けてください……」
と、滅茶滅茶苦しみながら言われました。
なんか、ここで見捨てたらすごく後味が悪い。
ということで、知識チートからこの状態の名前を探した結果『不浄魔力』という病気?でした。
治すには私が魔力を相手の体に流し込み、暴れてる魔力を心臓にまとめる必要があるそうです。
(魔力は心臓から血液とともに湧き出ているのです!)
でも、これ、しくったら死んじゃう系のヤバいやつなんですよねぇ。
まぁ、やるだけやってみるか。
どうせ、ほっといても死ぬでしょうし。
「天使じゃありません。人間です。……今から貴方のその状態を直そうと思うのですが、かなりの確率で貴方は死ぬでしょう。それでも治療してほしいですか?」
「お……お願いします」
「分かりました。」
ゆっくり、ゆっくり、慎重に。
魔力操作をずっと特訓していた甲斐がありました。
うまくいきそ…………あっ!やっべ。フラグ立てるところだった。
………あぁ〜魔力が暴走してきた。
えぇ〜と、こういう時は暴走してる魔力以上の力を持つ魔力を流し込めばいいんだよね?
「セイッッ!」
おし、上手くいった。
「君、大丈夫?じきに、痛みは引いてくると思うよ。」
おっ!どんどん体の膨張が治まってきた!
……全身血だらけだけど。
じゃあ、回復魔法をかけますか。
「……セイッッ!」
おぉ〜!ちゃんと人間だったぁ!よかった!
……てか、天使みたいな美少年。
黒髪のサラサラストレートに、整った鼻梁は人形みたい。
「大丈夫?起きてー!」
「……っうぅ。あぁ。天使様。私は天に召されてしまったのですね。」
「いや、ちがーーう!貴方は生きてる、私は人間!」
「はっ!助けてくださったのですね!体も痛くありません!貴方は私の女神様だ!」
あぁ、もうだめだこれ。私のことをキラキラした目で崇めちゃってるよ。
……よし、めんどくさい。諦めよう!
好かれる分には構わないしね。
「それで、貴方はなんでそんな体でここに来ていたの?」
「……これは、悪魔憑きといって本来治らないし、人に忌み嫌われる存在になってしまう呪いです。そのため、山奥に捨てられました。」
「そうだったのね……。行くあてはあるの?」
「恥ずかしながら……。」
「そう。それなら私の屋敷に来ない?」
「屋敷?やはり、お貴族様だったのですね。」
「あれ?なんで分かったの?」
「雰囲気が平民とは違いますから。」
「そうなのね。まぁ、いいわ。貴方に私の屋敷に来てもらいたい理由はね、色々あって私は屋敷の離れに閉じ込められているんだけど、情報が何も入ってこなくてとても不便なの。だから、本館で情報を集めつつ、私の執事として働いてほしいの。」
「……願っても無いことなのですが、良いのですか?このような学のない平民を使って。」
「えぇ。私は貴方と出会えたことは、運命なんじゃないかと思うのよ!
……そういうのは嫌いかしら?」
「いえ……ぜひ、私を貴方に仕えさせてください。」
「えぇ!嬉しいわ!」
こうして私は仲間を手に入れた。
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