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無音の令嬢  作者: お狐
2章 『無音』の令嬢
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異変

今回は暗いですが、一応デートの話です。

短めで、いつもと文章の雰囲気が違いますが、仕様ですのでお気になさらずお楽しみください。

ハルが微妙な雰囲気の中ソファーから離れ、いつもの定位置、私の右後ろに着いたころ、コンコンとノックの音がした。



「ではお呼びして参ります。少々お待ちください。」



そう言ってハルはドアに向かった。

そうして、普段よりラフな衣装を見に纏ったリュカ様が、おはよう、と言いながらにこやかに挨拶をしてきた。……なぜか少し間が空いたのは気にしないでおくことにする。


ベージュのワイシャツにモノトーンのストライプパンツを合わせ、モスグリーンのジャケットを羽織ったリュカ様はとてもかっこよく、上流階級がラフな格好をしてみました!お忍びだよ❤️、というような感じだ。



『リュカ様。ご機嫌よう。今日のお召し物もいつもの違った雰囲気でとてもお似合いです。』

「あぁ、ありがとう。ライラも君の美しい髪と同じ色のドレス、とても似合っているよ。女神と見間違うほどにね。」

『ふふ。ありがとうございます。』

「では行こうか。私の女神様?」


そう言ってウィンクをしながら、私に手を差し出して、エスコートをしてくれた。










馬車に揺られて貴族街を抜けて、多くの店が集まる商業地区の一角で下車をした。

平民街はマヨネーズ製作のためにライラック商会本店の周辺しか知らないため、目を引くものばかりだった。



「さて、まだお昼までには少し時間があるからね。ウィンドウショッピングというものをしてみないかい?」

『えぇ、いいですね。私も本でしかみたことがありませんもの。』



貴族は基本的に商人が家に商品を持ってきて買い物をするため、街で買い歩くと言うことを基本的にしない。

だから、リュカ様も私がウィンドウショッピング初体験だと思っているのだろうが、勿論そんな筈もなく、私はまた嘘をつかなければならない。



私達は鐘1つ分ほど色々な店を回って、みたこともないものを見たり、互いにアクセサリーを送りあったりした。

キラキラとして見えるたくさんのアクセサリーや洋服、興味を引く魔道具や魔導書。そんな中をリュカ様と一緒に回るのはとても楽しくて、年甲斐もなくワクワクしてしまった。



そして、美味しいと評判のカフェに向かおうと、休憩所も兼ねている小さな噴水広場を通ろうとした時、リュカ様はピタリと止まった。

私が、どうかしたのか、と聞くと少し間を開けて、じぃっと目を覗き込むようにして私を見た。



「……………あぁ、私はね、どんなライラでも愛す自信が、あるけれど。………今日の君は誰なんだい?前から思っていたんだ。君はどこか危なっかしくて目が離せないよ。ねぇ、教えてくれないか?」



そんな、よく分からないことを聞いてきた。私は私なのに。

だから、そうやって答えると、そうか、と言ってカフェに向かった。


そのカフェのケーキは評判通り絶品で、リュカ様と食べさせ合いっこもしたら少し恥ずかしかったが、とても楽しい時間を過ごせた。

ケーキはとてもとても、甘くて、美味しかった。





黒の光はずっとずっと、すみれの周りを回っていた。





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