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無音の令嬢  作者: お狐
2章 『無音』の令嬢
27/48

今まで活動報告にも何も書かず、更新を遅らせてしまってすみません!


これから、安定した更新をしていけるように頑張って参りますので、応援よろしくお願いします。


それでは、お詫びの2話連続投稿です。楽しんでいただけると嬉しいです。


冒頭に、長文失礼しました。

簡素な造りながら、見るものが見れば超一級品だと分かる物しか置かれていない王の執務室の中。異様な重苦しい空気の中で、1人と3人が向かい合っていた。


最初に口を開いたのは、最も位の高い国王。



「さて……リュカよ。学園の東屋周辺を更地にし、王庭(私の心の庭)を荒らそうとした弁明を聞こうじゃないか。」



それはもう、『非難してます!』というのが分かりやすく伝わってくる顔と声だった。……優秀だったがために、一度も()に叱責されたことがないリュカはこれ以上無く狼狽えていた。



「そ、それは……。私が待ち合わせの時間に遅れてしまって、そうしたら、ライラが居なくなっていたから……。ライラは優しいから、相手が悪いとしても絶対に待っててしまうだろうから、誰かに攫われたか、厄介事に巻き込まれてるんじゃないかって、自分のせいかも知れないと思ったら、不安で不安で……。そしたら、つい精霊魔法を……。」



リュカはいつも理路整然と説明をするが今回は目を彷徨わせながらのどこかあやしいい弁明だったが、それが反対に、リュカが本当のことを言っていると、王には信憑性を持っているように思えたのだろう。王子(息子)の焦った姿に満足そうでもあった。



「成る程。では、ライラ。其方の弁明を聞かせなさい。」



はーい。そして、私の番ね。分かってたよ、来るって!

馬鹿正直にライラック商会のことを話すわけにもいかないから、ちょぉっとだけ嘘をつくことにします。リュカ様、ごめんね♡



『はい。私は東屋で待っていたところ寝てしまったようで、風邪を引いてしまうから、と商会を営んでいる彼の友人の付き添いとして学園に来ていたハルに起こされました。そして、リュカ様がご友人方とお話しされていて、長引きそうなのを確認したため、ハルと一緒に『瞬間移動』を使い、ホテルに移動して話しました。そのあとはご存知の通りです。……あ、あと、ハルが私付きの執事となりました。お給金はこちらが出すので使用人部屋を一部屋貸していただけないでしょうか?』



あ、あれ?なんか微妙な顔をされていらっしゃる。どうしたのかな?



「ら、ライラは時空魔法の天災級を使えるようになったのか?」


『へ?……使えますけど、そんなことお話ししましたっけ?』



おかしい。時空魔法の転移系は最上級魔法だ。もちろん例外もあるが。なんで、今の話の流れで、こんなことをきかれるんだろう?



「何故って……。『瞬間移動』とやらは、話を聞くに空間魔法の転移系魔法だろう?それならば、ロストテクノロジーと呼ばれる古代の人々が使っていたという、天災級に分類されるものだと私は記憶しているが……。」



は?転移魔法が天災級?そんなわけがないでしょう。私がどれだけ天災級魔法を使うのに苦労したと思っているの?あんな転移魔法なんて比べ物にならないわ。



『いえ……。少なくとも老師は私に最上級魔法だと教えて下さいました。』


「そ、そうなのか……。ふむ。ライラの魔法はどうやら何処か私達と価値の違う部分があるのかもしれないな。今後、擦り合わせていく必要がありそうだ。…………気軽に、私達で言う天災級を使われたらたまったものじゃあない。」


「ええ。本当に。まさか、天災級……ライラにとっては最上級でしたっけ?まぁ、この際どっちでもいいですけど、私の最初に切り捨てた案を、本当に実行していたとは思いませんでしたよ。」



王様〜聞こえてますよ〜。後半の呟き、余裕で聞こえてます。

リュカ様〜あなたは隠す気ないでしょう。



「コホン。兎も角、リュカは罰として、学園の東屋を自費で直してもらおう。……そうだな。期限は1ヶ月以内だ。予想額は白金貨30枚と言ったところか。」


「さ、30枚ですか……,」



わぁお。自費で白金貨30枚。日本円で大体300万。東屋はしっかりとした造りだけど、彫刻は入ってないからそこまではしないはず。たぶん、庭の整備費も含めると、その位になるのかな。大変だぁ。



「また、ライラはリュカが集合時間に遅れた事が悪いため、罰は与えない。……だが、リュカの資金集めを手伝ってやれ。あ、でも、もしライラが冒険者業で手伝ったらあっという間に終わってしまうから、戦闘以外でな。」



う〜ん。確かに妥当かなぁ。もう少し、罰重くてもいいと思うけど。



「じゃあ、頑張るんだぞ。」



王はニヤリ、と意味有りげな顔をリュカに向け、リュカは挑むような視線を王に送った。

そんなやりとりが、なんとなく微笑ましく思えたのは内緒だ。と、頭の中で考えていたライラだった。

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